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資料:欧州委員会「サステナブルファイナンス・ハイレベル専門家グループ(HLEG)」中間報告

2017-07-23 14:20:50

EUHLEGキャプチャ

 

 欧州委員会の「サステナブルファイナンス・ハイレベル専門家グループ(HLEG)」は、低炭素化、かつ資源効率的な持続可能な経済社会に移行するための金融システム改革についての中間報告をまとめた。

 

  HLEGは昨年12月に、パリ協定に対する欧州委員会の対応の一部として設立された。欧州の金融人、学者、市民団体などの代表ら20人で構成される。仏AxaグループのChristian Thimann氏が議長で、同時並行的に議論が進んでいた金融安定理事会(FSB)の気候関連財務情報タスクフォース(TCFD)の作業のEUの受け皿とみなされてきた。議長のThimann氏はTCFDの副議長も務めた。

 

 中間報告は、欧州の金融システムが「成さねばならないこと」として2つの要点を明示している。一つは、ESGに関するものを含めて、長期的に企業価値に影響を及ぼす重要(マテリアル)なリスクや無形要因の評価やマネジメントを改善することで、金融の安定と、資産価格の安定を強めることである。

 

 もう一つは、金融セクターが、イノベーションやインフラストラクチャーのように長期的な必要性の高いものに対して資金を供給するとともに、低炭素でかつ資源効率的経済への転換を加速することで、持続可能(sustainable)で包摂的(inclusive)な成長に貢献することである。

 

 そのうえで①サステナブル資産の分類システムの構築②公的なEUグリーンボンド基準の創設③金融規制へのサステナブルテストの導入など、8つの勧告を盛り込んでいる。

 

http://europa.eu/rapid/press-release_IP-17-2022_en.htm?locale=en

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