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みずほ、三井住友信託の両銀行、川崎汽船が導入するLNG燃料の自動車運搬船向けに「トランジションローン」を初めて提供。約59億円。ICMAのボンドの基準を援用(RIEF)

2021-03-11 15:20:59

kawasaki001キャプチャ

 

 各紙の報道によると、みずほ銀行と三井住友信託銀行は川崎汽船に対し、脱炭素の取り組みを後押しする「トランジション(移行)ローン」を提供した。融資総額約59億円で、川崎汽船は同資金で液化天然ガス(LNG)を燃料とする自動車運搬船の購入資金に充当するとしている。トランジションローンと銘打った融資を実行するのはわが国では初めて。

 

 日本経済新聞が報じた。川崎汽船は船舶からのO2削減のため次世代型自動車船として、従来の重油等よりもCO2排出量の少ないLNG燃料船を今治造船で進めており、年度内に竣工する予定。資金使途は同船の購入資金に充当されるとみられる。同船は7万800トンで、最大積載自動車数は約7020台。

 

 LNG燃料船は重油燃料に比べてCO2排出量を25~30%削減できるほか、大気汚染の原因物質である硫黄酸化物(SOx)は100%、窒素酸化物(NOx)は80~90%削減できるとしている。

 

 みずほ銀と三井住友銀は、川崎汽船のLNG船が従来の重油燃料船からより環境負荷の少ない船への移行に相当すると評価し、トランジションローンの適用を決めた。トランジションローンについての市場基準は現時点では示されていないので、債券の基準化を進める国際資本市場協会(ICMA)が昨年12月に公表したクライメート・トランジション・ファイナンス・ハンドブックを援用する形としている。

https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20210311&ng=DGKKZO69860470Q1A310C2EE9000

https://www.kline.co.jp/ja/news/car/car4667383056372073218/main/0/link/200824%20JA.pdf

https://www.kline.co.jp/ja/news/car/car-6874696799394248490/main/0/link/191128_jp2.pdf