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2012年の世界の再生可能エネ融資、三菱UFJグループが協調融資部門で1位、主幹事部門でも実質1位と大健闘(FGW)

2013-01-18 07:43:00

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MItsubishiUFJlogo_img_001Bloomberg NEFのまとめによると、2012年の世界全体のクリーンエネルギー(再生可能エネとエネルギー効率化等)市場への投融資ランキングで、日本勢が大健闘している。三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が協調融資部門で1位になったほか、主幹事部門では3位となった。主幹事部門の上位は、欧州投資銀行(EIB)、ブラジル開発銀行(BNDES)という公的金融機関なので、民間銀行の中ではMUFGが実質1位。4位にみずほグループも入った。

MUFGが健闘したのは、昨年最大の協調融資案件となった英国のリンクス洋上風力発電プロジェクト(13億1000万㌦)をまとめたほか、第4位のIPr-GDFのカナダ事業なども手掛けるなど、トップ10の案件のうち3件に参画、全体で5件の実績をあげた。総額6億3390万㌦、取り扱い額はリグテーブル対象金融機関の約13%となり、二位を引き離した。同部門では3位に、政府部門だが日本の国際協力銀行も入った。以下、三井住友フィナンシャルグループが11位、みずほ17位。floatingwindturbine

主幹事部門ではEIBとBNDESの公的金融機関が1,2位を占め、MUFGが3位で続いた。上位3金融機関の取扱総額は20億㌦レベル。MUFGは金額では3位だが、扱い件数では33件と、最も多かった。みずほが4位、三井住友6位の順。MUFGは都銀の中では最も早くから環境金融部門に目をつけ体制整備をしてきた。そうした着実な準備に加えて、2012年はそれまで強かった欧州金融機関が、債務危機の影響で軒並み資産を減額するなど、再生可能エネ分野への投融資も絞り込んだことから、日本勢の活躍が目立った。

ただ、ベンチャーキャピタル部門や、プレイべート・エクイティ、さらにはM&Aのアレンジャーなどの部門では日本勢は顔を出していない。またクリーンエネ分野でのM&Aの「トップオブ2012」は、東レが東燃との共同子会社、東レ東燃機能膜合同会社を100%子会社にしたディール(7億㌦)が選ばれた。M&A市場全体が欧米市場の動きが乏しかったこともあるが、結果的に日本勢が活躍した年となった。

http://about.bnef.com/2013/01/17/2012-bnef-clean-energy-energy-smart-technologies-league-tables-the-results/