HOME1. 銀行・証券 |欧州北海での世界最大洋上風力発電事業へのプロジェクトファイナンスに 日本から三菱UFJと三井住友が参加 (FGW) |

欧州北海での世界最大洋上風力発電事業へのプロジェクトファイナンスに 日本から三菱UFJと三井住友が参加 (FGW)

2014-05-19 01:38:20

northsea無題
northsea無題欧州での報道によると、オランダ沖の北海に建設中の世界最大の洋上風力発電事業向けプロジェクトファイナンスの最終スキームが固まった。日本から三菱東京UFJ銀行と三井住友銀行がシンジケート団に参加する。プロファイの総額は約28億ユーロ(約3900億円)に上る。

 

北海沖での洋上風力発電事業は「ジェミニ・ウインドファーム」で、総発電量600メガワット、2017年にフル操業する予定。事業はカナダの再生可能エネルギー事業会社のNorthland Powerが60%を出資、風力発電のタービンを供給する独シーメンスが20%、それ以外はオランダの企業などが出資する。

 

同風力事業で年間78万5000世帯、あるいは154万人分の電力を供給する。また温室効果ガス(CCO2)に換算すると、年間約125万トン分を削減する効果があるという。

 

プロファイのシンジケート団には、日本の2行のほか、オランダのABNアムロ、ドイツのドイチェ銀行、フランスのBNPパリバ、スペインのサンタンデールなどの欧州主要行とカナダのモントリオール銀行なども加わる。また、事業が国際規模にわたることから、欧州投資銀行(EIB)やドイツ、デンマーク、ベルギーなどの輸出信用機関などの公的金融機関、さらにデンマークの年金基金なども参加する。三井住友銀行は銀行団のファシリティ・エージェントに指名されている。

 

融資のうち20億ユーロ分あるいは全体の70%は、洋上風力発電からの収益に限定したノンリコースローン、シニアローン、ターム物で構成される。融資に対する金利は最低4・75%でヘッジされるという。主事業者のNorthland とデンマークの年金基金のPKAは、追加的に2億ユーロの劣後ローンを供給する。 加えてNorthlandは9億4800万ユーロの信用枠を確保する。

 

事業にはオランダ政府のサステナブルエネルギー補助プログラムからの補助金も供給される。事業規模の大きさと、事業見通しの確かさ、一定のヘッジ付き金利の設定等の好条件から、今まで洋上風力事業に投資したことのなかった金融機関が積極的に参加したのもこの事業の特徴という。

 

http://www.northlandpower.ca/Home.aspx