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2014年の世界のグリーンボンド発行規模は366億㌦に修正。前年の3倍増(FGW)

2015-01-15 21:37:49

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 英国のClimate Bonds Initiative(CBI)は、2014年の世界でのグリーンボンド発行額が最終的に366億㌦になったと発表した。昨年末の見込みでは354億㌦だったが、米国で自治体によるグリーンボンド駆け込み発行があったため増加修正となった。

 前年2013年のグリーンボンドの発行規模は110億㌦だったので、3倍強以上に増えたことになる。発行主体は日本のトヨタ自動車、日本政策投資銀行を含めて73機関。昨年末時点での市場残高は532億ドルに達した。



 ブルームバーグNEFの水系では、2014年の発行額は380億㌦となっているが、同集計には認証なしのABSやプロジェクトボンドも含まれている。CBIの集計にこれらのものを加えると、390億㌦に増える。CBIは2015年の発行規模は1000億ドルに達すると見込んでいる。

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 グリーンボンドは2013年以前は世界銀行や欧州投資銀行などの公的な開発銀行の発行が中心だったが、2013年以降は企業による発行、さらには米国の州政府などによる自治体グリーンボンドなどが急増し、総額の底上げにつながった。

 2014年の発行体別の構成では、公的開発機関の比率は5割を切り、44%、企業発行が33%、自治体が13%、銀行(地域銀行も含め)5%となっている。

 企業発行のグリーンボンドでは、フランスの電力大手のGDFスエズが企業レベルでは最大規模の34億ドル分を発行した。またトヨタは米国市場での自動車ローンやリース債権をバックにした最初のABSタイプのグリーンボンドを発行して注目された。