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山陰合同銀行が中国電力とカードのポイントサービスで連携。他の電力より中国電力顧客を優遇(RIEF)

2016-01-12 17:49:40

saningouginキャプチャ

 山陰合同銀行と中国電力は4月からの電力小売り自由化に合わせて、両社のポイントサービスを連携させた。中国電力の電力契約を続ければ、銀行のATM時間外利用手数料無料化などのメリットを受ける。

 

  中国電力は、電力の小売全面自由化に合わせて4月から電気の使用やWeb上での各種サービスのご利用等に応じて貯まるポイントサービス(エネルギア)を開始する。ポイントに応じて、中国地方の特産品や店舗の商品券等と交換できるメリットがあるほか、山陰合同銀行の「Duoポイント」カードのポイントに交換ができる。

 

 中国電力のポイントを、山陰合同銀のDuoカードへの交換すると、電気料金を銀行カードでクレジット決済する場合、20%のポイント上乗せ優遇サービスを受けることができる。銀行カードのポイントは、クレジットカードでのショッピングや銀行での取引時のポイントと同様、山陰地方の特産物への交換のほか、山陰地方の加盟店で使える電子マネー「ごうぎんデュプリ」にも交換できる。

 

 つまり、中国電力の電気を使い続けることで、銀行サービスを有利に受け取れるということになる。銀行の金利優遇ではないが、手数料優遇、交換景品優遇などのメリットを得ることができる。中国電力にとっては、新電力会社との競争対応となり、山陰合同銀にとっても、顧客確保につながる。

 

 ただ、山陰合同銀のポイントサービス等は、中国電力以外の電力契約者に対しては提供されないことになる。銀行が顧客に対して、金融サービス以外の契約の有無で、金融サービスの提供に差をつけるとの解釈もでき、金融庁的には問題はないのか、少々気にはなる。

 

 また、他の新電力会社等が同行に対して、中国電力と同じような提携を求めた場合、どう対応するかも気になる。ただ、山陰合同がサービスを公表しているのは、当然、金融庁の了解を得たうえでのことと思われる。となると、逆に電力以外の通信などの他のサービスでも銀行カードと提携し、金利の代わりのポイント優遇などで銀行自身も顧客囲い込みのサービス提供の多角化はOKの時代になったようだ。

 

http://www.gogin.co.jp/about/press2015/topi15-078.pdf