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サステナブルファイナンス大賞キーパーソンに聞く③三井住友銀行・山岸誠司経営企画部CSR室長。「環境等評価融資件数は500件を超える」(RIEF)

2016-02-23 20:15:39

SFAsmbcyamagishjiキャプチャ

 

  三井住友銀行は、2015年のサステナブルファイナンス大賞で優秀賞を受賞した。2008年から展開している環境配慮評価融資/私募債をはじめとする各種の評価型融資で、累計1兆3000億円を超える融資を重ねてきた点が評価された。同行の山岸誠司経営企画部CSR室長に、取り組みの経緯や成果などを聞いた。

 

 ――環境評価格付け融資は他の金融機関も手掛けているところはあります。三井住友銀行の場合、環境評価にとどまらず、事業継続、食農、なでしこなど、多様な分野に評価範囲を広げています。

 

山岸:三井住友フィナンシャルグループのCSR活動では、環境、次世代、コミュニティの3つのテーマを重点課題として取り組んでいます。特に環境ビジネスには本業を通じた貢献として最も力を入れていますが、評価型融資は金融機関として「お客さまのニーズに応える」というのが基本です。

 

企業ニーズという点では気候変動の適応に向けた国際的コンセンサスの中で、より高い目線での環境経営が企業に求められるようになっています。それらの企業は社会的要請やリスクに対応するため環境対応・ビジネスに取り組むところが増えており、銀行としてもそうした企業のニーズに応えることで、金融を通じた環境への貢献に務めてきました。さらに、環境不動産、自然災害時の事業継続、食の安全性、女性活躍などさまざまな切り口・キーワードでの企業ニーズが生まれ、多様化してきました。こうした企業ニーズに応える形で評価の切り口を追加してきた結果が現在、評価型融資商品の7つのラインナップにつながっています。

 

――もっとも企業の利用が多いのはどれですか。

 

山岸:やはり2008年に最初に取り扱いを開始したSMBC環境配慮評価融資/私募債です。評価型融資の取り組み累計480件、総額1兆3000億円のうち、個々の商品ごとの内訳は開示していませんが、件数、金額とも環境配慮評価型が一番多いです。単に融資を行うだけではなく、融資と同時にお客さまの環境配慮の取り組みをトリプルAからEまで7段階で評価して、その取り組み状況を金利条件に反映させます。また、ご利用頂いたお客さまを当行の新聞広告などで紹介することで、お客さまの利用価値向上にもつなげています。

 

 SMBCキャプチャ

 

――優遇金利はどれくらい魅力的ですか。

 

山岸:金利優遇幅は開示していませんが、融資に伴う信用リスクの評価は通常の融資と同じです。環境への取り組み度合を評価して金利に反映するということですが、むしろお客さまにとって第三者評価を得られることが大きいと思います。当行の評価融資では、日本総合研究所など第三者機関の評価を受けるプロセスを組み込んでいます。先ほどの新聞広告などのIR効果と合わせて、この点が企業にとっての「付加価値」となっています。

 

――評価に手数料は必要ですか。

 

手数料は多額ではありませんが必要で、ホームページ等にお示ししています。

 

――評価型融資は7つから、今後、さらに増えますか。

 

山岸:昨年1月に7番目のなでしこ融資を始めました。現在はこれを普及させることに力を入れています。これまでもお客さまのニーズや、ダイアログ(対話)などでの有識者からの意見を踏まえて商品開発につなげてきましたので、今後もお客さまのニーズにお応えする商品を開発していくことになると思います。

 

――メガバンクは海外での業務が増えています。海外でもこうした融資を展開できますか。

 

山岸:タイとマレーシアに進出した日本企業向けに、2012、13年に環境評価融資を実施しています。当行は海外への拠点展開や地場銀行との連携を進めておりますが、評価型融資制度が、そうした地域での環境取り組みの後押しになることを願っています。

 

http://www.smfg.co.jp/responsibility/environment/business/data.html