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日本政策投資銀行 2回目のサステナビリティボンド発行。5億ドル。環境や社会的事業へ資金供給(RIEF)

2016-10-18 17:52:26

DBJキャプチャ

 

 日本政策投資銀行は19日に、調達した資金の使途を環境配慮や社会的事業などに振り向けるサステナビリティボンドを5億㌦(約520億円)発行する。政投銀は昨年の10月に、第1号のサステナビリティボンドを発行しており、今回が2回目。

 

 ボンドの償還期間は5年。表面利回りは2%で、米国債利回りより0.8%ほど高い。このため、低金利運用に悩む日本の生命保険などの機関投資家向けに、すでに完売が確定しているという。

 

 政投銀は、一昨年にユーロ建てのグリーンボンド、昨年は同ユーロ建てのサステナビリティボンドと、毎年、ESG(環境・社会・ガバナンス)分野への資金供給を目指したボンドを発行している。同行では、社会的責任投資債(SRI債)とも呼んでいる。http://www.dbj.jp/ja/topics/dbj_news/2015/html/0000020701.html

http://rief-jp.org/ct1/55695

 

 昨年の第1号サステナビリティボンドは、ユーロ建てだったことから、大半を海外の機関投資家が購入した。今回はドル建てであることから、明治安田生命、富国生命保険などの日本勢が積極的に購入したほか、海外勢も含めて合計65件の投資家が購入した。募集に際しては発行額の3倍を超す16億㌦の応募があったという。

 

 ボンドで調達した資金の使途は、政投銀が行なっているグリーンビルディング建設など向けの環境格付け融資や、同じくBCM格付融資や健康経営格付融資などの融資資金に充当する考え。

 

 日本の金融機関等によるグリーンボンドやESGボンドの発行は、米欧に比べて低調な状態が続いていた。だが、今年に入って、国際協力機構(JICA)が途上国での支援活動の資金を調達する初のソーシャルボンドを発行したほか、三菱UFJフィナンシャル・グループが5億㌦のグリーンボンドを、野村総合研究所が初の円建てグリーンボンド100億円をするなど、発行が相次いでいる。