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東邦銀行 福島第一原発被災の避難指示解除の楢葉町で、太陽光発電事業に49億円強のシンジケートローン組成。福島県内の金融機関だけで組成(RIEF)

2016-11-03 14:55:44

narahaキャプチャ

 

 東邦銀行は、福島県の再生エネルギーによる復興事業として、双葉郡楢葉町で11.5MWの発電容量を持つ太陽光発電事業に対して総額49億7,960万円の協調融資(シンジケートローン)を組成した。

 

 対象事業は、「楢葉新電力合同会社(SPC)」が実施する太陽光発電の波倉メガソーラー発電所。SPCは、楢葉町が2億7000万円を一般社団法人「ならはみらい」に拠出し、同機関がSPCに全額を出資して設立した。

 

 事業用地は、楢葉町波倉地区の元農地。東日本大震災とその後の東電福島第一原発事故で被災し、津波による塩害や放射性物質による汚染を受け、営農が困難になった。そこで農地から転用し、太陽光発電事業に活用する。

 

 発電した電力は福島第二原発の送電線に接続し、全量を東京電力に売電する。買取価格は1kWh当たり32円。同事業は被災地の復興に寄与する事業として、福島県再生可能エネルギー復興推進協議会と協定を結んている。

 

 シンジケート団には同行のほか、あぶくま信用金庫、相双五城信用組合の福島県内の金融機関のみで組成した。東邦銀行が35億7,960万円を融資、他の2金融機関が14億円を担当した。

 

 楢葉町は2015年9月に避難指示が解除されたが、帰町した町民は現在でも震災前の1割にも達していない。同町では、太陽光発電事業の稼働によって、SPCの出資法人が受け取る年間数千万円の配当を、町民の生活再建事業などに活用する方針という。

 

 プロジェクト概要

借入人 楢葉新電力合同会社
発電所名称 波倉メガソーラー発電所
出資者 一般社団法人ならはみらい、株式会社東芝
アセットマネージャー TSMアセットマネジメント株式会社
事業内容 太陽光発電事業
事業地 福島県双葉郡楢葉町
発電出力 11.5MW
操業開始 2017年11月(予定)

http://www.tohobank.co.jp/news/20161101_004634.html