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イオンフィナンシャルサービスとGMS、途上国の低所得者向けオートローンで提携。IoT活用で信用リスク軽減。第一弾はフィリピンのトライシクル(三輪タクシー)向け(RIEF)

2017-08-21 17:29:53

tryscleキャプチャ

 

  イオングループの金融業務を総括するイオンフィナンシャルサービスは、モビリティIoTサービスを展開するGlobal Mobility Service(東京:GMS)と連携し、途上国の低所得者向けにIoTシステムを使って自動車購入をスムーズにする仕組みを開発した。第一弾として、フィリピンでトライシクル(三輪タクシー)事業者向けのサービスを開始した。

 

 途上国では成長の継続によって、低所得者層にも自動車購入のインセンティブが高まっている。自動車を持つことでタクシー業や物流業を起業したり、運輸関連企業に就職が可能になるためだ。ただ、多くの途上国ではそうした所得層は、まだ銀行口座を保有できないことから、銀行などのオートローンの審査を通過できず、購入が難しい状況にあるという。

 

 イオンとGMSは、GMSが開発したIoTデバイスの「MCCS(Mobility-Cloud Connecting System)と、IoTプラットフォームシステムを活用することで、自動車のエンジン起動を遠隔制御するシステムを利用する。これだと、信用不足でオートローンの審査承認対象外の人に向けてローンを提供した場合に、万一、月々の支払いが滞る事態になると、それらの車両を対象に、エンジン起動を制御して支払いを促すことで、料金支払い遅延を大幅に減少させることができる。

 

 それでも料金未払いが続く場合は、車両のリアルタイム位置情報を特定し、エンジンを停止させて車両を回収できる。こうすることでローンやリースの貸し倒れによる損失リスクを著しく減少させることができる一方、ローン件数は従来よりも大幅に増えることから、収益的にもプラスとなるという。

 

 両社の協業の第一弾となったフィリピンでは、イオンフィナンシャルサービスが100%子会社のAEON CREDIT SERVICEと,GMS子会社のGMS Pholippinesが共同でトライシクル向けのオートローンを先月から開始している。 トライシクルはフィリピンでは人々の生活の足として利用されている。今後は、同国だけでなく、イオンフィナンシャルサービスが事業展開をしているマレーシア、ベトナム、カンボジアなどのASEAN諸国でも同様の仕組みで低所得層向けのファイナンスビジネスを実施する計画という。

 

 GMSは、すでにフィリピンのマカティ、パサイ、ケソン、パラニャーケ、ナボタスの各市と提携し、IoTサービスを活用したトライシクル向けのサービス提供を行っている。

 

http://www.aeonfinancial.co.jp/corp/news/data/news170728.pdf

http://www.global-mobility-service.com/news/detail_170803.html