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トマト銀行 地元企業が手掛ける国産キャビア事業拡大のため、養殖中の「生きたチョウザメ」を担保としたABL(動産担保融資)を実施。日本政策金融公庫と協調で(RIEF)

2017-10-10 08:00:35

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 トマト銀行(岡山市)は、チョウザメ養殖をおこなう岡山県新見市のMSファーム(代表者 佐野 浩一氏)に対し、日本政策金融公庫と協調して、同社の生きたチョウザメを担保としたABL(アセットベースド・レンディング:動産・売掛金担保融資)を実施した。

 ABL方式での融資は、企業が保有する不動産以外の「在庫」や「売掛金」などを担保とする融資手法。牛、豚、野菜などの収穫前の農畜産物を担保とする融資が増えているが、生きたチョウザメが担保となるのは珍しい。

 融資先のMSファームは、新見市が進めている「A級グルメのまちづくり」を推進するため、2015年11月に地元漁協が実施していたチョウザメ養殖事業を引き継ぎ、キャビアの販売に取り組んでいる。国産キャビアのネットでの販売が順調なことから、現在の養魚場の規模を約3倍に拡大、同時に、製造・出荷施設の高度衛生化を行うための資金調達をトマト銀などに求めていた。

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 そこで、日本政策金融公庫は岡山支店が「事業性評価融資」を活用し養魚場の拡大と加工施設の新設に対する設備資金を提供するとともに、トマト銀行はABL方式で同社の運転資金を提供した。融資金額は公表されていない。

 

 トマト銀行はこれまでも、2013年に玉野市のニーズ社のメガソーラー事業に融資したメガソーラー事業の売電収入と発電設備を担保としたABL融資を実施したほか、14年には、西粟倉村の住民参加型太陽光発電所 「にしあわくらおひさま発電所」の事業にも同方式で融資している。

 

 トマト銀は、今後も地方創生と地域経済の活性化に向け、地域の顧客を積極的に支援する、とコメントしている。