HOME11.CSR |日本政策投資銀行 サステナビリティボンド10億㌦発行。石炭、武器、ギャンブル、ダムなどへ資金を供給しない「除外クライテリア」を明記。国際基準に準拠(RIEF) |

日本政策投資銀行 サステナビリティボンド10億㌦発行。石炭、武器、ギャンブル、ダムなどへ資金を供給しない「除外クライテリア」を明記。国際基準に準拠(RIEF)

2017-10-19 11:31:45

DBJ3キャプチャ

 

 日本政策投資銀行(DBJ)は18日、環境と社会両分野に資金を供給するサステナビリティボンドを10億㌦(約1100億円)発行した。調達資金の配分先から、石炭関連産業や武器取引、ギャンブル、大規模ダムなどを除外する基準を導入した。ESG評価機関のSustainalytics 社が、国際的なESG債の基準であるグリーンボンド原則(GBP)と連動するサステナビリティボンドガイドライン(SBG)との整合性を評価したセカンド・オピニオンを付与した。

 

 DBJは2014年に日本で初めてグリーンボンドを発行している。今回のサステナビリティ債の発行でESG債発行としては4回目となる。償還期間は5年、クーポンレートは2.500%、債券の格付はMoody’sがA1、S&PがAを付与した。ルクセンブルク証券取引所に上場する。

 

 引き受け主幹事は、JPモルガン証券、シティグループ・グローバル・マーケッツ、大和キャピタル・マーケッツ・ヨーロッパ、クレディ・アグリコル・コーポレート・投資銀行(CACIB)の5社。

 

DBJ2キャプチャ

 

  資金使途は、DBJが実施している環境評価格付でA~C評価を得た融資、グリーンビルディング認証で3~5の評価を得た融資、不動産評価のGRESBで「Green Star」の格付を取得した不動産あるいはREIT(不動産投資信託)、再生可能エネルギー事業、クリーン輸送事業等。

 

 除外クライテリアは、①石炭関連産業(掘削、製品化、輸送)②武器や小火器の製造・販売およびそれらの関連産業③ギャンブル産業・活動のオーナーあるいは操業者④食料消費と競合するバイオマス事業⑤大規模水力ダム、となっている。



 サステナビリティボンドの資金使途となる環境格付融資は、DBJが2004年度から始めたもので、現在のところ累計1兆1,940億円に達している。またグリーンビルディング認証物件は394件。



 今回の発行額の10億㌦は、これまで日本で発行したESGボンドの中では最大規模。債券は、大同生命保険、太陽生命保険などの国内投資家のほか、スウェーデンの年金基金のAP2、フランスのCredit Suisse Asset Management、デンマークのDanske Bank Asset Managementなどの海外投資家等が購入した。

 

 投資家の属性別販売構成は、保険・年金11%、アセットマネジャー22%、中央銀行・公的機関15%、銀行45%、その他7%。地域別では、欧州・中東47%、アジア・太平洋38%、米州(米国オフショアを含む)15%。

DBJキャプチャ

http://www.dbj.jp/en/pdf/ir/financial/second_opinion_2017_for_dbj_sustainability_bond.pdf