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温暖化加速の石炭火力発電融資「世界ランキング」で、日本のメガバンクもランク入り(FGW)

2012-02-06 12:25:07

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石炭火力発電によるCO2排出量の増加が地球の温暖化を加速させているとして、石炭火力発電へのファイナンスを監視している国際NGOが共同で、世界の金融機関が石炭火力発電にどれだけコミットしているかというランキングをまとめた。調査は世界93の国際銀行を対象とし、2005年以来の石炭火力融資を調べた。

調査対象となったのは、93の金融機関が実施た1405の案件。融資総額は2320億ユーロに上る。融資は主に投資銀行(48.7%)、商業銀行(38.8%)によって行われた。投資銀行の場合の資金調達は債券か株発行で、商業銀行は企業向けローンとなっている。プロジェクトファイナンスは限定的な役割にとどまっている。

石炭火力向けと石炭採掘鉱業向けの投融資額がもっとも多かったのは、JPMorgan Chaseで、投融資総額は165億4000万ユーロ。次いで、Citiの137億5100万ユーロ、Bank of America 125oku 9000万ユーロ、以下、Morgan Stanley,Barclays, Deutche Bank 等と続く。日本勢では、17位に三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が融資総額49億8000万㌦(約3800億円)でランクインしている。

調査では、ランクインした主要金融機関のコメントも掲載されている。この中でMUFGのコメントは「我々は、環境と将来世代の利益に向けて我々の全精力を傾注していく」として紹介されている。

調査は石炭火力発電の導入が目覚ましい地域別の投融資ランキングも掲載している。この中で、対中国向け石炭火力融資ランキングでは、一位の中国建設銀行から4位の中国商業銀行まで、中国国内の金融機関で占められているが、日本のメガバンクも14位にみずほ銀行(1億5100万㌦)、15位に三井住友銀行(1億4300万㌦)がそれぞれ入っている。

http://www.banktrack.org/