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大垣共立銀行(岐阜) 水素ステーション併設の銀行出張所を開設へ。燃料電池車普及に(RIEF)

2018-02-20 15:59:43

ohgakiキャプチャ

 

  大垣共立銀行( 岐阜県大垣市)は、3月末に同県養老町に開設する出張所に、燃料電池車(FCV)に水素を供給する「水素ステーション」を併設する。銀行の店舗に水素ステーションを併設するのは、珍しい。

 

写真は、水素ステーション開設準備を進める大垣共立銀行の出張所予定地)

 

 水素ステーション付きの銀行出張所は、岐阜県養老町の「船附出張所」。現在整備中の東海環状自動車道に近く、FCVの水素燃料補給に便利な立地にある。そこで、水素エネルギー開発を手掛ける地元の「清流パワーエナジー社」(岐阜市)が出張所の敷地の一部を借りる形で、ステーションを設置・運営する。

 

 清流パワーエナジーは現在、岐阜県内で2ヶ所のステーションを経営するほか、水素の製造・販売などの事業を展開している。今回、養老町に開設するステーションのほか、八百津町にも開設、19年にも新たに開設する予定で、岐阜県全域にステーションを展開する計画を立てている。http://www.sp-ene.co.jp/

 

清流パワーエネジーがすでに開設している岐阜県羽島郡の「岐南水素ステーション」
清流パワーエネジーがすでに開設している岐阜県羽島郡の「岐南水素ステーション」

 

 今回は約3億5000万円を投じ、敷地の一角に「OKB大垣養老水素ステーション」を開業する。常時20台分のFCVに供給できるだけの水素を蓄える。水素の販売価格は、1kg1500円程度。現在、市場に流通しているFCVの機種だと5kgの水素の充填で、満タンになるという。

 

 ステーションの水素は、週1回、外部から配送し貯蔵する。岐阜県はトヨタ自動車が近くにあることから、FCVの利用者も少なくなく、同社では1日2~3台の利用を見込んでいる。銀行来店客にとっても、FCVへの関心を高める効果も期待できる。

 

 大垣共立銀は敷地の一部をステーションに貸すことで賃貸料収入も得ることができる。同行は「FCVの普及と地域貢献に役立ちたい」と話している。FCVの普及には水素ステーションの整備が大きなカギを握っている。トヨタ、ホンダ、日産自動車などは、インフラ事業会社とともに、水素ステーションを整備する新会社を今春にも共同で設置し、今後4年間で全国に80箇所のステーションの整備を進める計画を立てている。

https://www.okb.co.jp/service/index.html