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大分の焼酎カスでバイオガス発電所建設。未来電力(大分県宇佐市)が7月にも稼働へ。総事業費10億円、大分銀行が融資(RIEF)

2018-04-28 00:39:26

mirai1キャプチャ

 

 大分県のエネルギー企業、未来電力(大分県宇佐市)は、焼酎カスを燃料としたバイオガス発電所を、今年の7月に稼動させる。県内を中心とした焼酎メーカー・⾷品メーカーから廃棄され る焼酎カスや⾷品残渣を燃料とし、発電出力は600kW。総事業費約10億円で、大分銀行から融資を受ける。

 

 ⼤分県内には麦焼酎メーカーがたくさんある。焼酎を蒸留した後に排出される焼酎カスはこれまで各メーカーがお金を払って廃棄物として処理していた。同カスや⾷品残渣を燃料として発電に利⽤する。年間総発電量は約303万kWhの見込み。発電した電力は固定価格買取制度(FIT)の適用を受け九州電力に全量売却する。売電収入は年間1億2000万円の見込み。

 

 発電設備は、敷地面積約8000㎡。ガスエンジン(発電機)やメタン発酵槽、ガスを貯留させるガスホルダーなどを建設する。焼酎カスや食品残渣などを発酵させてメタンガスを発生させ、そのガスでタービンを回し発電する。ガスを取り出した後に残る消化液は、液肥や固形肥料にして再利用する。焼酎カスなどの有機性廃棄物を1日約30㌧処理する能力がある。

 

 事業化にあたっては、食品化学分析などのベンチャー企業、日本プライスマネジメント(北九州市)から、バイオガス発電のノウハウの提供を受けたという。末宗秀雄社長は「バイオガス発電の未来は明るいが、初めての試みなので楽観していない。農園と連携した新しい産業を目指したい」と述べている。

 

 同電力は2012年に大分県で初のメガソーラー発電所を稼働させた実績を持つ。今回の焼酎カス燃料のバイオガス発電も全国に先駆けた取り組みとなる。今回の大分での一号機をモデルとして、全国で地域ベースの再エネ電力として、展開していきたい、としている。

 http://www.mirai-power.co.jp/pdf/news-410.pdf