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三井住友銀行、ペルーでの家庭向け太陽光発電キット事業へのファイナンスで、従来の融資をグリーンボンドに切り替えアレンジ。2億ドル強(RIEF)

2019-08-09 11:42:07

Ergon2キャプチャ

 

 三井住友銀行は、ペルーで操業するイタリア系エネルギー会社のエルゴン・ペルー社発行のグリーンボンド2億1940万㌦(約240億円)をアレンジした。調達資金は、ペルー政府との官民パートナーシップ(PPP)の国内電化計画事業に充当する。三井住友銀は昨年2月、同社に対して事業融資を実施したが、事業拡大の必要性から、リファイナンスと追加資金調達のためボンド発行をアレンジした。

 

 (写真は、家庭用太陽光システムを導入して、屋内でスマホ電源を操作する男性)

 

 エルゴン・ペルーはイタリアのTozzi Green SpAが90%を出資、残りはGardini 2002 S.R.L.が出資している。グリーンボンド発行での調達資金はペルー北中央部と南部地域のコミュニティを中心として、オフグリッドの小規模な家庭向け太陽光発電システム(Renewable Energy Resources=RER Kits)を展開する事業に投じる。

 

RER KItsは現在、3種類が展開されている。
RER KItsは現在、3種類が展開されている。

 

 RER Kitsは、太陽光パネルと蓄電池、料金コントローラー、USBポート、LED,12ボルトの電気ソケット等で構成され、1家庭での必要な電力を供給できる。エルゴンはこれまでに約17万3000セットを各地のコミュニティに導入してきた。

 

 三井住友銀はこうした事業計画を支援する形で、2018年2月、現地の国営銀行と共同で1億4230万㌦を同社に融資した。その後、RER Kitsの設置をさらに約4万セット拡大することになるなど、資金需要が拡大してきたことから、既存の融資をリファイナンスし、さらに調達額を上積みする形で、6月末、今回のグリーンボンド発行を決めた。期間は15年、利回りは4~5%の見込み。ボンドには、S&PがGreen Evaluation で最上位のE1格付けを付与した。グリーンボンドは米投資家中心に販売された。

 

  ペルーは未電化地域が多く、政府は「National Rural Electrification Plan」を立案。今後15年間に50万セットのRER Kitsを配備する計画を推進している。

https://www.globalcapital.com/article/b1g0tzhc828j2d/ergon-peru-to-join-latin-america-green-pipe

http://www.globallegalchronicle.com/ergon-perus-142-million-financing-for-peru-solar-project/