HOME10.電力・エネルギー |ENECHANGEとLOOOPら、海外の再エネ事業に投資する「JAPAN ENERGY ファンド」立ち上げ。1000億円規模目指す。第一号ファンドでトルコの太陽光発電事業に出資(RIEF) |

ENECHANGEとLOOOPら、海外の再エネ事業に投資する「JAPAN ENERGY ファンド」立ち上げ。1000億円規模目指す。第一号ファンドでトルコの太陽光発電事業に出資(RIEF)

2020-04-27 13:05:35

turkey1キャプチャ

 

  エネルギープラットフォーム等を展開するENECHANGE(東京)と電力小売業のLooop(同)は、海外の再エネ事業に投資する脱炭素型エネルギーファンド「JAPAN ENERGY ファンド:JEF」を設立した。内外の投資家資金を統合し、総額約1000億円の規模とする計画だ。大和エナジー・インフラ、北陸電力の参加が決まっている。第一号ファンドは1億㌦(約107億円)で立ち上げ、まず、トルコでの太陽光発電事業に1000万㌦を出資する予定だ。

 

 (写真は、第一号ファンドの投資対象、山の高地にあるトルコの太陽光発電事業)

 

 ファンドは、ENECHANGEとLooopが共同で設立した合同会社Japan Energy Capital社を通じて行う。ファンドの運用期間は2029年12月末。リミテッドパートナーに、ENECHANGEなど2社のほか、大和エナジーと北陸電力がなる。

 

 ファンドの目標は「日本企業による海外への脱炭素エネルギー投資促進」をすること。途上国・新興国で再生可能エネルギー事業へ投資する「JEF Renewables」と、電力ビジネスが進む先進国の欧米諸国等で、先端技術を活用するエネルギー系スタートアップへ投資する「JEF Ventures」の両方の投資を展開する。

 

 第一号ファンドに出資する主要4社の強みは、ENECHANGEが欧州・中東など海外での事業実績を生かせるほか、エネルギーデータ解析技術基盤を提供できる。Looopは再エネ発電所の開発、運営実績に基づく発電所案件の精査、技術を提供する。大和エナジー・インフラは国内外のエネルギー分野での投資実績を生かす。北陸電力は電力事業で培った発電所運営技術を提供する。

 

 ファンドの第一号投資案件となるトルコでの太陽光発電事業への投資は、トルコ・デニズリ県で稼働中(2018年5月開始)の太陽光発電所への出資。発電所はトルコの首都イスタンブールの南約300Km、標高約260mに設置されており、発電容量約13MW。年間電力供給力は22.5GWhで約8000世帯分の年間電力供給量に相当する。同国でも日本の固定価格買取制度(FIT)に類似した制度が適用されるため、地元の配電会社向けに10年間にわたり1kWh当たり13.3セント(米㌦換算)の固定価格で売電できる。

 

https://enechange.co.jp/news/press/fund-pr/

https://looop.co.jp/info/1566_20200421