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日本初の電気自動車(EV)救急車、東京・池袋にお目見え。日産自動車が開発。静かで振動の少ない「EV救急車」は、患者にも街にも優しそう(RIEF)

2020-05-20 16:55:26

nissan1キャプチャ

 

 日産自動車は、日本で初となる電気自動車(EV)の救急車を東京消防庁池袋消防署へ納車したと発表した。救急車のEV化は、東京都が推進する「ゼロエミッション東京」の取り組みの一環。池袋消防署が編成する「デイタイム救急隊」で運用される。

 

 「EV救急車」は日産が欧州で販売中の「NV400」をベースとしている。容量33kWhの駆動用バッテリーと、同8kWhの装備品用バッテリーの2つのリチウムイオンバッテリーを搭載していることから、救急車内に装備している電装機器やエアコンをより長時間作動させることが可能という。停電時や災害時には移動電源としても活用できる。

 

 また、救急隊員の負担を軽減するための電動ストレッチャー、すべてのシートに乗員の安全性を向上させるシートベルトが装備している。救急車には搬送中の患者や隊員に負担がかかるほか、精密医療器具を搭載する必要があることなどから、静粛性が高く、振動の少ないEV車両は適しているといえよう。

 

 車両は全長5.548m、全幅2.070m、全高2.499m。総重量3.5㌧、前輪駆動で、7人乗り。最大出力55kW。

 

 欧州車両の日本への導入に際して必要な法的対応や専用の救急機器類の装備については、高規格救急車「日産パラメディック」での実績を持つオートワークス京都が担当した。内外装は欧州の緊急車両架装大手Gruau社に委託。

 

 日産の最高執行責任者兼チーフパフォーマンスオフィサー(CPO)のアシュワニ・グプタ氏は「日産は持続可能なモビリティによって、ゼロ・エミッション、ゼロ・フェイタリティ社会の実現に向けて貢献していく。この車両は、地域社会において環境にやさしいクルマがより利用しやすくなっていく、大きな事例の一つとなるだろう」とコメントしている。

 

https://global.nissannews.com/ja-JP/releases/200518-01-j