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ファミリーマートとユーグレナ、コンビニの廃食用油の回収、バイオ燃料化で連携。横浜と広島で、バイオ燃料プロジェクトが始動へ(RIEF)

2020-08-05 13:58:35

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 コンビニのファミリーマートはバイオ燃料開発のユーグレナと連携、ファミリーマートの店舗から出る使用済み食用油(廃食油)を原料に加えた「ユーグレナバイオディーゼル燃料」を開発、自社の配送車両の燃料に使用する循環型の取り組みを共同展開する。9月以降、横浜市内で実施するほか、広島市内でも同様のバイオ燃料プロジェクトがスタートした。

 

 (上図は、ファミマとユーグレナの廃食用油回収・バイオ燃料化の仕組み)

 

 横浜市での取り組みは、ファミリーマートの市内の一部店舗で使用した廃食用油を回収し、ユーグレナのバイオ燃料製造実証プラント(横浜市鶴見区)で原料の一部として再利用する。ファミマの店舗は市内の2店舗で、回収量は月約300㍑。製造したバイオディーゼル燃料を、ファミリーマートの配送車両(1台)に供給する。すでに廃油の回収は5月から始めており、配送車へのバイオ燃料供給は今月下旬からの予定。

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 一方の広島では、両社のほか、ひろしま自動車山岳連携推進会議(ひろ自連)、植田油脂(大阪府大東市)、吉川油脂(栃木県佐野市)の5社連携で進めているバイオ燃料普及の実証事業「ひろしま”Your Green Fuel”プロジェクト」が、このほどバイオ燃料の供給・利用を開始した。

 

 ひろ自連は自動車メーカーのマツダを中心として、県内の自動車関連企業、団体等が参加している。これまでも、サステナブルな自動車社会の実現を目指して、バイオ燃料の普及拡大に力を入れており、2018年6月にユーグレナと共同で「ひろしま”Your Green Fuel”プロジェクト」を立ち上げている。今回、参加企業、団体等の保有車両にユーグレナ製造のバイオ燃料の利用を開始した。

 

広島での「ひろしま“Your Green Fuel”プロジェクト」の流れ
広島での「ひろしま“Your Green Fuel”プロジェクト」の流れ

 

 ファミリーマートは、広島市内の店舗(1店舗)で、横浜と同様、廃食用油を回収、バイオ燃料化した後、自社の社用車の燃料として利用する。植田油脂と吉川油脂は、ファミマから回収した廃油の前処理、追加処理を担当する役割という。

 

 「ひろしまプロジェクト」では、広島県内の事業者が排出したCO2などを活かした微細藻類の培養に加え、微細藻類残渣を用いた農・畜・水産向け肥料・飼料への活用等も検討していくとしている。バイオ燃料の地産地消モデルの構築を目指す考えだ。

 

 地域に立脚した再エネとしてのバイオ燃料の利用拡大を期待したい。

 

https://www.family.co.jp/company/news_releases/2020/20200731_02.html

https://www.family.co.jp/company/news_releases/2020/20200804_03.html

http://blog.hirojiren.org/entry/2020/08/04/ygf-press