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石田徹前資源エネルギー庁長官、東電顧問を退任へ。「天下り自粛か」(各紙)

2011-04-18 23:10:15

各紙によると、前経済産業省資源エネルギー庁長官で東京電力の顧問を務めている石田徹氏が4月末に退任することが18日、わかった。関係者によると、退任の理由は「一身上の都合」という。経産省は同日、原子力行政の透明性を高めるため、同省の幹部が電力会社の役員に再就職することを自粛すると発表。石田氏の退任も「天下り自粛」を受けたものとみられる。

石田氏は昨夏にエネ庁長官を退官した後、今年1月に東電の顧問に再就職していた。東電入りした経産省幹部は顧問から役員となることが通例。石田氏も福島第一原子力発電所の事故発生前は、今年6月の株主総会で東電の役員に就任するとみられていた。

石田氏の処遇を巡っては、枝野幸男官房長官が18日の記者会見で「政府の対応をみて、適切な対応をすると期待している」と述べ、自発的な退任を促していた。

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(FGWから)顧問として短期間でも東電に在籍したことの責任はどうとるのか。顧問としての職責をどう果たしたかの説明責任を求めたい。その間の待遇はどうだったのか。何よりもエネ庁長官としての原子力行政の「失敗」についての責任を、今後追及してもらいたい。よもや、カメのように首をすくめて、非難の嵐が遠ざかるのをかわそうという魂胆ではないだろうね。

経産省も、反省のない役所だね。「天下りの自粛」ではなく、「天下りの廃止」ではないか。もっとも、無能な官僚を送り込んできたから、今回の事故も防げなかったともいえる。国家を危うくした官僚機構というと、第二次大戦を引き起こした軍部(軍隊上層部も官僚だった)が挙げられるが、平和裡に国家を危うくした官僚機構として、経済産業省・資源エネ庁の名は、後世に伝えられるかもしれない。