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郡山市、校庭の表土除去 放射線量、低減図る(毎日)

2011-04-27 18:52:32

福島県郡山市は27日、福島第1原発事故の放射線量を軽減する目的で、市内小学校の校庭などで表土の除去作業を開始した。放射線対策として土壌改良するのは同市が初めて。連休明けまでに、市が独自に設定した基準値を超える小中学校、保育所計28カ所の校庭、園庭の表土除去を完了させる。

 この日は午前9時から、同市鶴見坦(つるみだん)の市立薫(かおる)小学校と鶴見坦保育所の2カ所で作業があった。同小は、文部科学省の調査で暫定基準値(毎時3・8マイクロシーベルト)を上回り、校庭の使用が制限されている。作業員たちが約7000平方メートルの校庭に散水後、6台の重機で表土を削り、スコップなどで校庭の土を深さ約3センチ除去。残土はダンプカーで市内の埋め立て処分場に運んだ。同校では通常通り授業があり、児童たちは窓から作業を見守っていた。

 同市の基準値は、地表から高さ1センチで小中学校が毎時3・8マイクロシーベルト超、保育所が同3・0マイクロシーベルト超。事前に市が実施した試験では、表土を3センチ除去した場合、放射線量は半分以下になった。【坂本智尚】