HOME11.CSR |昨年東電を世界最悪企業に選んだ独NGOのethecon。 2012年は世界最大の商品取引商社グレンコアを選定(ethecon) |

昨年東電を世界最悪企業に選んだ独NGOのethecon。 2012年は世界最大の商品取引商社グレンコアを選定(ethecon)

2012-09-04 13:17:16

etheconlogo_de
ドイツの人権NGOであるetheconは、2012年のブラック・プラネット賞とブルー・プラネット賞を発表した。世界最悪企業(弾劾)賞でもあるブラック賞は、昨年、東京電力(勝又前会長と清水元社長)を選んだことで日本でも話題となった。2012年は世界的に食糧価格の投機を主導してきたとされる商品取引のグレンコアとその幹部を選んだ。特に、同社の環境・健康・社会問題担当の委員会を率いるTony Hayward氏は元BP会長で、メキシコ湾原油流出事故で2010年に同賞を与えられており、同じ人が二度もブラック賞を得たのは初めて。

6月に来日し、東電へのBlack Planet賞贈呈を説明するetheconのメンバー




etheconは今年6月の東京電力の株主総会に参加するため訪日した。ブラックプラネット賞を東電経営陣に手渡そうとしたが、受け取りを拒否されたことから、同社の玄関口に“贈与”した。2012年のブラック賞の対象はグレンコアのCEO(Ivan Glasenberg), Chairman(Simon Myrray)、それにTony Haywardの3幹部。etheconによると、同社はグローバルな所品相場を投機的に主導してきただけでなく、環境・社会的課題への取り組みの低さでも定評があり、欧州の大企業120社を対象としたサステナビリティの調査では最下位に評されているという。

その一方で、荒稼ぎでも有名で、トップ6人の経営陣の年間報酬は、世界の96の貧しい国の全人口の収入を上回るほどの利益を上げている。

 

ブループラネット賞は、スイスのJean Ziegler教授を選んだ。同教授はグレンコアとは対照的に、食糧危機の重要性を訴え、食糧投機に対抗する人間の食糧へのアクセス権を主張するなどの活動で知られる。同氏は現在は、国連の人権機関のアドバイザリー委員会に属すとともに、NGOのBusiness Crime Cotrolのアドバイザリー委員などを務めている。両賞の授与式は、11月にベルリンで開く予定。授与式にはZiegler教授は出席の意向を示している、グレンコアの経営陣からの返事はない。

 

www.ethecon.org/