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三井化学など4社、下水汚泥からバイオ水素を製造(各紙)

2012-09-10 17:02:26

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各紙の報道によると、三井化学、大和リース(大阪市中央区)、ジャパンブルーエナジー(東京都千代田区)、豊田通商の各社は10日、下水汚泥からバイオ水素を製造する実証実験を始めたと発表した。水素は、空気中の酸素と反応させて発電する燃料電池や、水素そのものを燃料とする水素自動車などへの活用が期待されているが、経済性が最大の課題となっている。

 下水汚泥からの水素製造の実証実験を行うのは、島根県出雲市にあるジャパンブルーエナジーの設備。乾燥処理を施した汚泥を熱分解して水蒸気と反応させ、水素を製造する。同設備では、1日15トンの汚泥処理が可能で、自動車1500台分の燃料電池の燃料を製造することができるという。従来の下水汚泥のリサイクル法では、メタンガスを発生させることで、設備の故障につながるタールなどの不純物が発生していた。今回の方法では、処理の過程で生じる熱でタールを除去できるため、設備の維持コストも抑えることができる。

 三井化学は2012年度中の実用化を目指している。13年度中にも、製造工場の建設や水素燃料を補給する水素ステーションの整備の検討を開始する予定。15年ごろまでに、水素燃料の製造、供給体制を整えたいとしている。