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「脱原発弁護団」を結成 今秋に全国一斉提訴へ(東京新聞)

2011-06-16 21:38:45



 東京電力福島第1原発の事故を受け、原発訴訟に携わる弁護士らが「脱原発弁護団」を結成し、この秋に運転差し止めなどの訴訟を全国の各地裁に一斉に起こす。呼び掛け人の弁護士3人が16日、東京・霞が関の司法記者クラブで会見し、方針を明らかにした。

 対象とする原発は、現在係争中の浜岡原発などを除く十数カ所を予定。これまでに敗訴が確定した原発も含め、福島原発の事故で国の安全審査指針の欠陥が明らかになったとして、電力会社や国を相手に運転差し止めや設置許可処分の取り消しなどを求める。

 呼び掛け人の1人で、東京高裁の浜岡原発訴訟で弁護団長を務める河合弘之弁護士は「電力会社の『安全・安心』のキャンペーンの浸透もあり、住民敗訴の連続だったが、今回の事故で状況は劇的に変わった。弁護団の経験やノウハウを共有し、全原発を廃炉に追い込みたい」と話した。

 弁護団には現時点で55人程度の弁護士が参加の見込み。7月に初会合を開いて正式結成し、8月9日には東京で「日本の原発―過去・現在・そして未来」をテーマにシンポジウムを開く。