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復興予算、ガレキ受入れ除外でも交付金 堺・川口などに176億円(各紙) 堺は総額の半分も“ぼったくり交付”

2013-02-24 23:04:51

大阪市の一般ごみに混ぜて焼却される岩手県の震災がれき
大阪市の一般ごみに混ぜて焼却される岩手県の震災がれき
大阪市の一般ごみに混ぜて焼却される岩手県の震災がれき


各紙の報道によると、環境省は、東日本大震災で発生した災害廃棄物(がれき)の広域処理を巡り、がれきを受け入れない大阪堺市など7市町と3団体にも、復興予算として約176億円が交付されることが分かった。このうち堺市が全体の半分の86億円を受け取る。7市町などは当初、受け入れを検討したが、がれきの全体量が判明後、環境省が必要がないと判断し、受け入れ先から除外した。「ばらまき予算」の典型例といえる。

 

環境省と各自治体は、「何もしないで手にする復興予算」の使い道について、各地の廃棄物処理施設の整備などに充てるという。つまり、廃棄物処理施設建設業者にお金が回ることになる。

環境省は、放射性物質に対する不安などで進まない震災がれきの広域処理を促すため、2011年度の3次補正と2012年度予算で復興財源枠の予算を計上した。さらに12年3月には、がれきを受け入れる施設整備などに復興予算を充てると通達を出している。同省は「がれきの総量が分からない中で協力を求めた。返還は求めない」としている。しかし、これらの予算は国民の税金であって、環境省のポケットマネーではないはずだ。「予算使い切り」行政の典型例で、会計検査院が厳正に調査をすることを望みたい。

対象の自治体・団体と金額は次の通り。

<北海道>中・北空知廃棄物処理広域連合=28億2000万円<秋田>鹿角広域行政組合=2億円、潟上市=2億8000万円<群馬>伊勢崎市=2億7000万円、玉村町=11億3000万円、高崎市=6000万円、甘楽西部環境衛生施設組合=3億8000万円<埼玉>川口市=36億3000万円<京都>綾部市=2億9000万円<大阪>堺市=86億円