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「原発が苦しみの源に」 昨年ノーベル文学賞受賞の バルガス・リョサ氏 (各紙)

2011-06-21 18:07:40

記者会見するマリオ・バルガス・リョサ氏=20日、東京都千代田区
各紙の報道によると、昨年のノーベル文学賞受賞者のペルー出身作家、マリオ・バルガス・リョサ氏(75)が講演で来日、都内で記者会見した。同氏は福島第1原発の事故について「用心したとしても、原発を恐ろしい苦しみの源に変えてしまう自然界の出来事が起こり得ることを示した」と述べ、世界に警鐘を発した。
記者会見するマリオ・バルガス・リョサ氏=20日、東京都千代田区



 同氏は「私はこの事故が起きるまで、完全に安全な原発が建設できると考えていた。しかし事故後、考えを変えた」と述べ、原発をエネルギー手段とする考えを見直すべきだと訴えた。しかし日本では事故時に「混乱の中で略奪や犯罪行為がなかった」として、日本人の振る舞いに世界中の人々が尊敬の念を持ったとも指摘。「恐ろしい試練だったが、同時に、この国が類いまれな自制心を持ち、社会の連帯が機能していることを示した」と称賛した。