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福島第1原発で働いた作業員1295人が所在不明。厚労省、 東電に報告指導(各紙)

2011-07-01 14:52:46

各紙の報道によると、東京電力福島第1原発で作業している作業員の被曝(ひばく)線量問題で、4月から新規に作業を始めた作業員4325人のうち、2083人の被曝線量が判明していないことがわかった。そのうち1295人についてはすでに作業をやめており、その後、東電と連絡が取れていない状況にあるという。

 厚生労働省が東電に報告を求めてわかった。同省はあらためて13日までに4月の作業にあたった全員の内部被曝線量を測定して、報告するよう東電に指導した。同省などによると、被曝線量が分かった2242人のうち、最も線量が高かった人は111ミリシーベルト。被曝線量限度の250ミリシーベルトを超す可能性がある作業員は見つかっていない。連絡が取れなくなっている1295人については、東電が協力会社を通じ、所在確認を急いでいる。

 一方、3月中に同原発で作業し、250ミリシーベルトを超えた可能性があった作業員6人を精密検査した結果、このうち4人が250ミリシーベルトを超えていたことが確定した。限度超えの数値が確定したのは計7人となった。ただ、線量計の貸し出し名簿に名前が記されているものの、実際の所属先とされる事業所に該当者がいない作業員37人について追跡調査を行ったが、そのうち27人については存在が確認できていない。厚労省の担当者は「東電の事務処理体制に問題がある」と労務管理のずさんさを批判している。