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福島浪江町の住民7300人 東電に慰謝料増額求め申し立て 年300億円(各紙)

2013-05-11 21:03:22

「死の町」になってしまった浪江町
「死の町」になってしまった浪江町
「死の町」になってしまった浪江町


各紙の報道によると、福島県浪江町の住民約7300人が、東京電力福島第1原発事故で精神的苦痛を受け続けているとして、東電に慰謝料の増額などを求めて、裁判外の紛争解決手続き(ADR)を行う原子力損害賠償紛争解決センターに今月下旬、和解の仲介を申し立てることが分かった。町側の弁護団が11日、明らかにした。

申し立てる住民の数は、浪江町の全人口(約2万1400人)の3分の1以上で、原発事故をめぐるADRの集団申し立てとしては最大規模となる。請求する慰謝料は年間300億円以上の見通しだ。

弁護団によると、4月30日時点で参加者数は3211世帯7324人で、申立時にはさらに増える予定。ADRで解決しない場合は民事訴訟を検討する。現在1人当たり月10万円の慰謝料を35万円にするよう求め、事故発生から2年分についてもさかのぼって請求する。原発の事故処理が円滑に進むどころか、放射能汚染水処理問題が長期化するなど、今後も住民の心の平穏が回復する見通しは立っていない。