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福島原発 汚染水漏えい推定20リットル 発表値を大幅に下回る 水位計の信頼性に問題。あいまいなデータ管理を露呈(FGW)

2013-05-17 20:37:01

会見する広瀬社長(左)と石崎芳行福島本社代表
各紙の報道によると、東電福島第1原発で発生した汚染水漏えい問題で、東京電力は16日、2号地下貯水槽から漏れた汚染水の推定量は、既に発表した約12万リットルでなく、約20リットルにとどまると発表した。他の1,3号機を合わせて全体の漏出量は110リットルだったとしている。

会見する広瀬社長(左)と石崎芳行福島本社代表
会見する広瀬社長(左)と石崎芳行福島本社代表


東電によると、推定量算定の基になる貯水槽内の水位計の値に誤差があったとして訂正した。
汚染水の漏出問題は4月、汚染水をためる7基(1~7号)の貯水槽のうち1~3号から水が漏れたことが発覚した。東電は1、3号の漏えい推定量についてもそれぞれ約70リットル、約20リットルだったと発表した。合計で漏出量は約110リットルだったことになる。
広瀬直己社長は同日、福島県楢葉町の福島本社で記者会見し、「少量とはいえ、汚染水の漏えいが発生した事実に変わりなく、申し訳ない。漏えいの原因は究明でき次第公表する」と話した。

 

汚染水推計量の修正は、漏れた量が当初想定されたより少なかったということで、環境等への影響は相対的に小さくなったが、逆に、水位計の誤差が大きすぎるという問題点が浮上した。水位計以外の放射能測定器の誤差も、正確なのかどうかという疑念も生じる。科学的データの誤差が大きすぎたり、あるいは安易に修正されることが頻発すると、原発管理を担う東電そのものへの信頼性をさらに揺るがすことにもなる。

 

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