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ドイツの研究所が「耐震壁紙」開発、事前に地震も感知(Reuters)

2011-07-25 10:14:26

[カールスルーエ(ドイツ) 22日 ロイター] ドイツのカールスルーエ技術研究所が、地震の際に壁が崩壊するのを防ぎ、地震を事前に察知できる「耐震壁紙」の開発を進めている。実用化にはまだ時間がかかるものの注目を集めており、今月には政府や企業が後援する発明賞を受賞している。

 この壁紙は特殊な下地を用いて水平方向の強度を補強し、地震発生時の激しい横揺れに耐える構造になっている。壁紙を開発する研究者の1人、モーリッツ・アーバン氏はロイターに対し、「特に(壁に)石やれんがを多く用いた建物の耐震性強化に有効」とコメント。揺れが強い場合には壁紙の下地をわざと損傷させることで、壁の崩壊を防ぐと説明した。

 アーバン氏は「通常は壁が崩壊すれば、家全体もおそらく崩れる。(壁紙を利用しても)地震による損傷は避けられないが、少なくとも壁の崩壊を防ぐことができる」と述べた。

 また、壁紙には、小さな揺れを感知する光センサーを組み入れた特殊な素材も用いられており、大規模地震が発生する前の段階で、揺れを知らせる警報を発することができる可能性もあるという。

http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPJAPAN-22343520110725