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東日本大震災:国連事務総長が被災者を激励…福島の避難所(毎日)

2011-08-08 11:40:27

避難している被災者を見舞い、言葉を交わす潘基文国連事務総長(左)=福島市のあづま総合運動公園で2011年8月8日、梅村直承撮影
来日中の潘基文(バン・キムン)国連事務総長は8日午前、東日本大震災の被災者約300人が避難生活を送る福島市のあづま総合体育館を訪問した。潘氏は、段ボールで仕切られた居住スペースを約30分かけて回り、「世界が福島を応援しています。頑張ってください」などと日本語で激励した。

被災者から「福島のような事故が世界で二度と起きないようにお願いします」と声を掛けられ、「頑張ります」と応じる場面もあった。浪江町から避難してきた農業の伊東ヨシエさん(67)は「世界から見放されてないと分かって感激です。今の生活はつらいけど、もう少し頑張ってみます」と目に涙を浮かべていた。

 これに先立ち、潘氏は福島市内で佐藤雄平福島県知事らとの朝食会に出席。日本語で「日本は必ず立ち上がると信じています」とあいさつした後、「今回の津波と原発事故はあまりに大きかった。特に原発事故について、今後何を対策すべきか学びたい」と語った。

 同日午後には、津波で大きな被害を受けた同県相馬市の原釜・尾浜地区を視察するほか、東京に移動して菅直人首相や松本剛明外相と会談する。

 今回の被災地入りは潘氏の強い意向で実現した。潘氏は、福島訪問を9月の国連総会中に開く「原子力の安全性、核の安全保障に関するハイレベル会合」での協議に反映させる意向を示している。【山田奈緒、真野森作】

http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110808k0000e040042000c.html

避難している被災者を見舞い、言葉を交わす潘基文国連事務総長(左)=福島市のあづま総合運動公園で2011年8月8日、梅村直承撮影