HOME9.中国&アジア |丸紅 日本企業初のカンボジア電力市場進出 100メガワットの石炭火力発電事業と送電事業に出資 (FGW) |

丸紅 日本企業初のカンボジア電力市場進出 100メガワットの石炭火力発電事業と送電事業に出資 (FGW)

2014-06-02 22:04:32

Cambodia320px-Cb-map-ja
Cambodia320px-Cb-map-ja商社の丸紅は、日本の企業として初めて、カンボジアでの電力の発電、送電の両業務に参入すると、発表した。

マレーシアのHNG Capita Sdn Bhdの傘下で、カンボジアのリゾート地のシアヌークビルで100メガワットの石炭火力発電所を保有・運営するCambodian Energy Limited(CEL)、ならびにコンポンチャムとノースプノンペンの間の送変電設備を保有・運営するCambodian Transmission Limited(CTL)のそれぞれの持株会社の株式20%を取得することで合意した。取得額は約40億円と報道されている。

HNG Capitalを持株会社とするLeaderグループは、マレーシア及び東南アジア一帯で展開している大手送電ケーブルメーカーで、カンボジアでは1990年代より発電事業を手掛けてきた外資IPPの草分けとして知られる。Leaderグループは、2000年代後半よりCEL、CTL開発を実施し、両案件とも2013年に商業運転を開始した。その後、操業能力強化のためパートナーとの連携を進めている。

丸紅は、カンボジア電力市場への進出を目指していたことから、Leaderグループとの連携がまとまった。カンボジアは経済成長で電力供給量が2020年まで毎年12%ずつ増える見通しという。しかし、電力供給量の半分以上を周辺国からの輸入に頼っていることから、自前の電力インフラの整備が国の課題となっている。

同国市場には、マレーシアや中国の企業も電力事業に参入している。丸紅は、これまでも世界各地で電力事業を展開してきており、そうした知見・経験を活かして、CEL、CTLの安定操業に協力できると判断している。また、送電線網を活用したメコン川流域への電力供給も視野に入れているという。

同地域全体では、今後、電力需要の増大が見込まれることから、今回の発電・送電事業への参画をきっかけとして、カンボジアでの電力市場への展開をさらに進めていく考え。電力市場を軸として同国の成長分野に積極的に参入していく方針。

丸紅はタイやフィリピンなど22カ国で発電事業を手掛けており、海外では出資比率に応じた持ち分容量が1千万キロワットを超え、総合商社で最大規模となっている。

 

http://www.marubeni.co.jp/news/2014/release/00046.html

 

<関係各社概要>
HNG Capital Sdn Bhd
設立  :2001年
所在地 : マレーシア、ペナン
事業概要: 送電線ケーブル事業、発電・不動産等の事業投資

Cambodian Energy Limited
設立   :2009年
所在地  : カンボジア、プノンペン
事業概要 : 発電所運営・ 売電事業
発電所出力:100MW
発電方式 :石炭火力

Cambodian Transmission Limited
設立  :2009年
所在地 : カンボジア、プノンペン
事業概要: 送変電事業