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沖縄電力子会社、台風に強い「可倒式」風力発電システム 大洋州諸島の国々に販売へ(各紙)

2014-08-27 18:36:01

風力発電の柱を地面に倒したところ。
風力発電の柱を地面に倒したところ。
風力発電の柱を地面に倒したところ。


各紙の報道によると、沖縄電力子会社で発電システムを手掛けるプログレッシブエナジー(沖縄県宜野湾市)は、台風などの自然災害に対応可能な可倒式の風力発電システムを大洋州の国や地域に売り込んでいるという。

 

同社はフランスのVergnet社のGEV-MP-Cという風力発電機を改良し、柱部分を倒すことができる「可倒式風力発電システム」を開発した。沖縄は有人島だけで49もあるが、台風の通り道でもあることから、台風時には地面に倒すことのできる同システムは有効で、すでに波照間島などの離島で運用している。

 

台風など強風が予想される時に、柱を稼動させて地面に倒す作業は、約1時間で可能。風車を地面に固定すれば最大風食85m/sでも対応可能という。倒したときに発電機部分が地面に近づくため、メンテナンスが容易という利点もある。

 

太平洋の各諸島でも同様に、再生可能エネルギー発電での電力需要がある一方で、台風の影響を受けるリスクを抱えている。そこで、同社では、可倒式風力発電への潜在需要が高いとみて、まずトンガを最初の販売ターゲットに据え、売込みを開始した。

 

同社は、まず国際協力機構(JICA)の政府開発援助(ODA)を活用する。JICA資金でトンガの電力会社の技術者を日本に招き、風車システムの運営や保守点検についての技術指導を体得してもらう。可倒式への理解を深めることで、将来的な受注増につなげる計画を立てている。

 

大洋州では再生可能エネルギーの導入に積極的な国が多く、同システムの操作についての習熟機会が増えれば、今後かなりの需要が見込めると判断した。太平洋の島々は、現在、太陽光発電を導入しているが、夜間発電ができないことから、風力発電導入で、安定的な電力供給が可能になる期待もある。

 

http://www.pec.ne.jp/business_wt.html