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独立系電力供給エナリス 家庭の余剰電力をFITより上乗せ価格で購入サービス開始へ(FGW) 電力の接続留保問題にも参考に

2014-10-30 17:24:06

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enarislogo独立系電力供給事業者のエナリス(本社:東京都)は、再生可能エネルギーを固定価格買取制度(FIT)の法定の買い取り価格より上乗せした価格で買い取るプレミアム買取事業を、10月から、家庭向けでも実施すると発表した。



エネオスは、すでに、企業向けの高圧および、低圧の電力買取についてFITより上乗せ価格で買い取る「プレミアム買取サービス」を実施しているが、今回、このサービスを低圧の家庭での発電にも適用するもの。



プレミアム買取事業と、家庭向けエネルギーマネジメントシステム「エナリスHEMS」とを組み合わせ、一般家庭の屋根で発電した太陽光電力の余剰分を買い取る。家庭にとっては、余剰売電の経済性が向上することになる。このため、家庭での太陽光発電設置のインセンティブになると期待される。



エナリスが展開しているプレミアム買取事業は、FIT価格に一定金額を上乗せした価格(FIT価格+α)で電気の買い取りを行う。2014年9月時点で、高圧(50kW以上)および、低圧(50kW以下)の全量買取について、北陸電力エリア、沖縄電力エリアを除く全国で展開している。



太陽光プレミアム買取スキーム(イメージ)


太陽光発電のプレミアム買取



エナリスは、このサービスを家庭での太陽光発電事業にも広げる。一般家庭が自宅の屋根に設置した太陽光パネルのうち、自宅等で使う電気量を上回る余剰電力を、2014年度の新規契約分の場合、FIT1価格の1kWh当たり37円(税込)に1円(税込)を上乗せした38円(同)で買い取る。ただし、対象となるのは原則としてエナリスが提供するエネリスHEMSの導入が前提となる。



太陽光は日照時間が限られるほか、気象条件によって発電量も左右される不安定性を抱える。ただ、エナリスでは社内に気象予報士のチームを抱え、太陽光パネル設置地点の日照量を予測するアルゴリズムを自社で開発して、発電量を予測したり、他の電源との組み合わせによって、顧客である新電力(PPS)に安定的に電気を供給できるという。



 限られた規模で「30分同時同量」の達成が求められる新電力(PPS)では、一般家庭の太陽光発電余剰電力の活用は難しいと考えられてきたが、エナリスのシステムはそうした課題を技術で克服する形だ。また九州電力などで太陽光発電の接続留保問題が起きているが、こうした問題についても、エナリスが実施しているような、電力需要に直結する天気予報の精度向上と、他の電源との併用によって大幅な緩和が期待される。



エナリスHEMSと太陽光余剰買取



http://www.eneres.co.jp/pr/20141029.html