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パナソニック インドネシアの山村の学校に 太陽光独立電源パッケージ「パワーサプライコンテナ」を設置 32年間の無電化状態が解消。給水環境の改善にも一役(RIEF)

2015-08-10 10:19:02

パナソニックは、インドネシアの 西部ジャワ州バンドン県にある山間部バンジャルサリ村のマラバル公立第四小学校に、同社が開発した太陽光独立電源パッケージ「パワーサプライコンテナ」を寄付した。同小学校は過去32年にわたって無電化状態だったが、その歴史に終止符を打った。

 

 パナソニックは、7月30日にプロジェクトのパートナーである、インドネシアのNGO団体のFEDUs(フェデゥス)と共同で引き渡し式を開いた。引き渡し式には、地元バンドゥン県の関係者のほか、在インドネシア日本国大使館の田子内参事官、教師や生徒、約350名が出席した。

 

 バンジャルサリ村は標高約1500mで、村自体は電力が来ているが、マラバル公立第四小学校は半径1~2kmほどの茶畑の中にあり、32年間、無電化状態となっていた。このため、学校ではパソコンなどのITを活用した教育ができないほか、天気の悪い日は教室も暗いなどの環境が続いていた。

 


 そこでパナソニックは、在インドネシア日本国大使館の「草の根・人間の安全保障無償資金協力」を活用した官民連携プロジェクトを通じて、「パワーサプライコンテナ」を寄付することにした。電源を確保できたことで、LED照明や学校の電気設備、パソコン、プロジェクター、テレビなどの教育ツールの活用も可能となり、教育環境が一気に改善することになった。

 「パワーサプライコンテナ」は、太陽光パネルや蓄電池を活用した独立電源パッケージ。パナソニック製太陽電池モジュール「HIT240」を12枚搭載し、約3kWの発電が可能。内部に24台の蓄電池(17.2kWh)を搭載し、蓄電池からの電力供給ができる。

 

 授業のある時間帯は、「パワーサプライコンテナ」から教室の電気設備に電力を供給し、照明器具の点灯やパソコンやテレビを活用した視聴覚教材の提供などができる。授業の無い時間帯には、「パワーサプライコンテナ」の運用組合を通じて、学校内での電力多目的利用を行うことで、維持にかかる管理費を徴収し、地域コミュニティの活性化や地域の電力インフラ課題の改善に貢献できるという。


 このマラバル公立第四小学校では、水道の供給も不安定だったが、このプロジェクトの中で、貯水槽とポンプを設置することで学校内の給水環境も改善された。

 今後の「パワーサプライコンテナ」の運営管理はNGOのFEDUsが担当する。また、運用・管理・維持に関する研修や支援を実施し、サスティナブルな電力供給運用を行っていく予定という。


 パナソニックは、今後も、無電化地域への安定した電力の供給や停電多発地域のバックアップ電源、災害時における緊急電源などの社会的課題の改善を行い、インドネシアをはじめ、電力インフラに課題がある新興諸国において、より豊かで快適な生活を実現していく、と説明している。

 

http://news.panasonic.com/jp/topics/2015/44067.html