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ミャンマーとのJCM案件第一号 JFEエンジニアリングがヤンゴン市内でゴミ焼却発電事業受注(RIEF)

2015-11-17 19:58:15

myanmarキャプチャ

 JFEエンジニアリングは日本とミャンマーとの間で適用する二国間クレジット制度(JCM)事業の第一号として、同国ヤンゴン市が建設するゴミ焼却発電プラントを受注した。廃棄物処理とCO2削減を両方実現できる期待がある。

 

 JCMは途上国に対し、日本からの優れた技術を導入してインフラプロジェクトを建設、温室効果ガスの排出削減も実現し、その削減量を日本の排出削減目標にカウントできる制度だ。ミャンマーとのJCMの締結は、今年9月16日に結んだばかり。今回の事業はミャンマーでのJCM適用第一号となる。日本とJCM協定を結んだ国はミャンマーで15カ国を数える。

 

 今回、JFEエンジニアリングが受注した案件は、ヤンゴン市北部のシュエビータ地区に建設するゴミ焼却発電プラント。同プラントでは、市内から出る日量60㌧の廃棄物を焼却処理して廃棄物処理を進めるほか、処理時の発電も可能となる。発電容量は700kWで、年間約5200MWhの電力を供給できる。

 

同社はごみ焼却発電プラントの設計・建設を行い、2017年の完成後、ヤンゴン市が運転を行う。

 

 ヤンゴン市では、日量約1600トンのゴミが排出される。今回のプラントの処理量は全体の約4%にとどまるが、これまで同国ではゴミを処分場に直接埋め立てしており、今回のプラント建設が焼却処理システムを導入する道筋をつけることにもなる。今後、同国は急速な経済発展が続くとみられ、廃棄物処理の整備が急務になっている。

 

 今回の発電で年間のエネルギー起源CO2排出量が約2400㌧削減される。JFEエンジニアリングは、これまでも2012と2013年にヤンゴン市での「循環産業海外展開事業化促進事業」、2014年には「JCM実現可能性調査」を環境省から受託し、廃棄物処理の適正化に向けた調査を実施し、最適な処理方法を検討してきた。また、JFEはゴミ処理だけでなく、ミャンマー国内での橋梁や上水、下水プラントなどのインフラ関連の技術提供を展開している。

 


施設概要

1.工事名称  :ヤンゴン市における廃棄物発電
2.発注者   :ミャンマー国ヤンゴン市
3.請負範囲  :一般廃棄物焼却発電施設(ストーカ炉:60t/日×1炉)設計建設
4.建設場所  :ヤンゴン市内北部シュエピーター地区
5.発電容量  :700kW

http://www.jfe-eng.co.jp/news/2015/20151112075141.html