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チェルノブイリ原発事故25周年の4月26日、世界各地で反核・脱原発のデモ・集会(FGW)

2011-03-30 19:56:56

チェルノブイリ原発の石棺
チェルノブイリ原発の石棺


1986年4月26日に旧ソ連(現ウクライナ)のチェルノブイリの原発が爆発炎上した事故から、今年で25周年。ウクライナの首都キエフでは25周年記念の国際会議が開かれるほか、欧州各地で、日本の原発事故を踏まえた大規模なデモや集会が開かれそうだ。

すでにドイツでは3月26日に国内全土で25万人の市民による反原発のデモが繰り広げられた。チェルノブイリの事故では、原発の爆発炎上で消防士32人が死亡したほか、IAEAウィーン会議の推計では4、事故の放射線による死者は4000人とされている。ただ、ウクライナの民間機関などは、事故後に白血病や甲状腺がんなどで死亡した人は150万人に達すると推計している。同事故の被爆者はウクライナで350万人、ロシアでも145万人で、合計500万人もの被災者を出した。同事故による放射性物質は約2週間後の日本でも雨水中から検出された経緯がある。

事故を起こした原発派コンクリートの石棺で覆われているが、この間の劣化などで、内部に水が浸透しており、内部に大量の放射性物質が残ったままであることから、「再爆発の可能性」を指摘する学者もいる。このため、ウクライナ政府は昨年から新たに石棺の建設工事に着手し、2015年の完成を目指している。だが、資金不足で予定通りの封じ込めができるか疑問が出ている。最近では、当時の管理当局者がロシアのタス通信に対して、同原発の解体作業には「毎年1億2500万㌦が必要で、解体までには00年かかる」との見通しを示している。