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富士フィルムホールディングス、2050年度までに購入電力を100%再エネ化。自家発電も水素燃料とCCSでカーボンゼロに(RIEF)

2019-01-13 20:45:47

fujitsu1キャプチャ

 

 富士フイルムホールディングスは、2050年度に、事業で使うための購入電力をすべて再生可能エネルギー電力に切り替える長期目標を設定した。中間の2030年度に50%を達成する。また自家発電で使用する燃料を水素燃料に転換するなどで、グループ全体の使用電力をすべて「カーボンゼロ」に転換する、としている。

 

 再エネ100%を目指す企業は、国際的には「RE100」への署名等で広がっている。日本企業も積水ハウスやソニーなど10社以上が署名している。富士フィルムは使用電力のうち半分を購買電力でまかない、残りの半分を自家発電でまかなっており、購買電力分を再エネ100%化する。

 

 自家発電電力については、ディスプレイ材料などの各種高機能フィルムの製造過程で、高温の蒸気が必要なため、高温蒸気とその他の工程で使用する電気を同時に発生させるコジェネレーション自家発電システムを活用している。このコジェネシステムの主燃料を、現在の天然ガスから水素燃料に転換するほか、CO2回収貯留技術の活用などで、CO2排出量ゼロを目指す、としている。

 

 富士フイルムグループではこれまで、国内の生産拠点である富士フイルム九州(熊本)で太陽光発電、オランダの生産拠点(FUJIFILM Manufacturing Europe)で風力発電による電力をそれぞれ利用するなど、再エネ由来の電力の導入を進めてきた。ただ、再エネ比率は10%にとどまっている。

 

 グループは現在、2030年度を目標としたCSR計画「Sustainable Value Plan 2030 (SVP2030)」を公表している。それによると「事業プロセスにおける環境・社会への配慮」と「事業を通じた社会課題の解決」の両面から、「環境」「健康」「生活」「働き方」の4重点分野を設定。「環境」分野では、「自社製品のライフサイクル全体でのCO2排出量を2013年度比30%削減」などの数値目標を設定している。

https://www.fujifilmholdings.com/ja/news/2019/0110_01_01.html