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東電・中部電力の共同会社「JERA」、バングラデシュ国家プロジェクトのガスコンバインド発電事業に参加。インドのリライアンス・パワー社との共同会社に49%出資(RIEF)

2019-09-05 01:10:15

Jera33キャプチャ

 

 東京電力と中部電力の共同発電会社のJERAは3日、バングラデシュで新規ガス火力発電事業開発に乗り出すと発表した。インドの民間最大の電力会社リライアンス・パワー社がバングラで進める事業権益の49%を取得、天然ガスコンバインドサイクル発電所を建設、運営する。出力75万kW。石炭ではなくLNGを燃料とすることで、CO2排出量削減につながるとしている。

 

  (に基づくは、リライアンスが稼働させているSamalkotのガスコンバインド発電所)

 

 JERAがバングラデシュの事業に参画するのは初めて。事業は、首都ダッカから南東40kmにあるメグナハット地域に、出力75kW(750MW)の天然ガスコンバインドサイクル発電設備を建設・所有・運営する。発電した電力は、バングラデシュ電力開発庁との長期売電契約で、商業運転開始から22年間にわたり売電する。

 

 同事業は2015年にインドのモディ首相が、バングラデシュのシェイク・ハシナ首相との会談で、最終的に3000MWの発電能力を持つガスコンバインド発電所設備の整備で合意した計画に基づく。事業化の第一弾(フェーズ1)となる。

 

JERA1キャプチャ

 

  JERAは、今後、同事業の最終投資決定に向け、リライアンス・パワー社とともに、事業会社を通じてEPC契約や融資契約の協議等を進める、としている。発電所の燃料となるガスは、国営石油会社ペトラバングラの子会社のTitas Gasから調達する。

 

 バングラデシュは、順調な経済成長に伴い、電力需要の伸び率が高水準で継続している。JERAは海外事業において、同国を重点投資対象国の一つと位置づけている。今回の事業参加を足掛かりとして、同国内でさらなる事業機会獲得を進め、同国の経済発展に貢献するとともに、収益基盤の拡大を目指す、としている。

 

 リライアンスグループのAnil D. Ambani会長は、「この共同事業はバングラデシュの経済・産業発展を加速させ、クリーンでグリーンなLNGベースの電力の供給によって同国のエネルギー安全保障を高めることにつながる。JERAとパートナーを組み、バングラデシュの成長ストーリーの一部になると期待している」とコメントしている。

 

 JERAの小野田 聡代表取締役社長は「バングラデシュの最大のIPPに参加できることは、われわれにとって大変栄誉あること。リライアンスパワーと共同で、バングラの経済成長に貢献し、安定した電力の供給を実現したい」と述べている。

 

 JERAは、開発初期段階から高い出資比率で事業に参加すること、事業に主体的に関与する社の方針に合致していると説明。今後、役員や社員を派遣していく姿勢だ。ただ、フェーズ1事業に続く事業展開に至るかどうかは現時点では不明。

 

https://www.reliancepower.co.in/documents/2181716/2359750/JV_with_JERA_for_Bangladesh_Project.pdf

https://www.jera.co.jp/information/20190903_389