パナソニックもマスク生産に乗り出す。まずは社内・医療機関向け。リコーはフェースシールド生産。マスク生産で先行するシャープは、一般向けにもオンライン販売へ(RIEF)
2020-04-21 12:32:07
主要企業の新型コロナウイルス感染対策への支援策が、広がってきた。パナソニックは、全国的に不足が続いているマスクを自社生産するほか、医療従事者向けに同社が備蓄する関連物質の寄付等を展開する。リコーは、医療機関向けのフェースシールドを国内生産する。先行してマスク生産に乗り出してきたシャープは一般向けにもマスクをオンライン販売すると発表した。
パナソニックは、グループのコネクティッドソリューションズ社が保有するクリーンルームにマスク生産設備を導入、まずは社内向けのマスクを生産する。これによって、外部調達を削減できるので、市場のマスク供 給の安定化に寄与したいとしている。さらに、医療用マスクの生産も検討する。
医療機関への支援としては、事業活動で備蓄用としている医療用手袋、医療用ゴーグル、防塵服、N95 マス ク、ゴム手袋等を、医療機関向けに寄付する。また消毒液不足に対応するため、同社製品の次亜塩素酸空間除菌脱臭機「ジアイーノ」を医療機関へ提供する。さらに、クリーンルームを提供するほか、移動型除菌ソリューション HOSPI-mistや、薬剤・検体等の自律搬送ロボットのHOSPIも除菌剤噴霧機能を特別に搭載して提供する、としている。
リコーは、神奈川県厚木市の生産関連拠点であるリコー厚木事業所でフェースシールドの生産を開始する。3Dプリンターや金型の活用で、4月中に1000個、5月末までに7000個を生産、合計8000個を、感染症指定医療機関に指定されている57の医療機関に順次、無償提供する。フェースシールドはトヨタ自動車や日産自動車等が製造を開始している。http://rief-jp.org/ct12/100733
http://rief-jp.org/ct11/101512
リコーはすでに、英国中部の製造・事業開発拠点であるRicoh UK Products Ltd.(RPL)でフェイスシールドを生産し、同国のNHS(National Health Service)に提供を始めている。RPLでは1週間で40000個の規模で生産している。リコーは同様の取り組みを世界各地で検討、展開しているとしている。
先行してマスクづくりに取り組んでいるシャープは、すでに3月31日に政府向けに出荷しているが、今月21日からは、一般の個人向けにも販売すると発表した。グループの「SHARP COCORO LIFE」のECサイトを通じて販売する。http://rief-jp.org/ct12/100520
マスクは不織布製。販売数量は、一人当たり1箱(50枚入り)に限定、1箱の価格は2980円(税別)。送料は全国一律で660円(税込み)。当面、一日平均3000箱を販売、生産能力の増強後は10000箱の販売を目指す。 URL: https://cocorolife.jp.sharp/mask
https://news.panasonic.com/jp/press/data/2020/04/jn200420-2/jn200420-2-1.pdf