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レナウン、中国・山東如意科技集団の連結子会社に 出資比率53% 日本国内市場を照準に(各紙)

2013-04-12 21:29:04

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renownimages各紙の報道によると、衣料品のレナウンは12日、中国繊維大手の山東如意科技集団(山東省)グループを引受先とした第三者割当増資を実施する、と発表した。山東如意グループはすでにレナウンの大手株主で、今回の増資引き受けで出資比率は41%から50%超になるため、レナウンは同グループの連結子会社になる。円安の進行で、資本力のある中国企業にとって日本企業買収の機会が増えそうだ。

山東如意は新たに2人の取締役を派遣し、レナウンの取締役の過半数を握る。レナウンは、経営不振にあった2010年に、山東如意の出資を受けて中国事業の拡大を目指した。だが、中国市場の開拓は順調には進んでいない。今回の第三者割当で調達する資金の大半は、日本の国内事業に充て、提携戦略を転換する方針という。増資の引き受けは、山東如意の親会社である済寧如意投資となる。出資額は約29億円。カジュアル衣料品ブランド「アーノルドパーマータイムレス」の店舗数を15年2月末までに約2倍の100店以上にするほか、ネット通販も強化する。


 過去3年間、山東如意の傘下でリストラを進めてきた。レナウンの北畑稔社長は「これまで不採算なブランドや店舗を整理・撤退し、一定の効果があった」と評価している。14年2月期には5億円の営業黒字を見込んでいる。16年2月期までに15億円以上の営業利益の確保を目指す。




 提携の当初の目的だった中国戦略は見直す。10年間で中国に2000店を新規出店すると公表していたが、現在は約50店にとどまる。「知名度不足などが影響してペースダウンした」(神保佳幸取締役上席執行役員)。山東如意のネットワークを活用してレナウンが保有するブランドのライセンス事業を強化する。