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オリンパスの前監査法人、あずさ監査法人グループが 破格の監査報酬取得(FGW)

2011-11-10 00:43:47

国際的にガバナンス問題が浮上しているオリンパスの2009年3月期までの監査を担当したあずさ監査法人とその提携先が、単年度の監査報酬として13億円を上回る報酬を得ていたことがわかった。2010年3月期に新日本有限責任監査法人に代わったが、あずさ時代はほぼ倍の監査報酬を得ていたことになる。金融庁は両監査法人の監査の適正性をチェックする調査を実施する。

2009年3月期の有価証券報告書によると、同期にあずさ監査法人がオリンパスから得た報酬額は、非監査業務を含めて4億8700万円。これ以外に、海外の連結子会社等を監査するKPMGが8億4700万円を得ていた。合計で取得した監査関連報酬は13億3400万円。特に目を引くのが、海外で非監査法人業務について3億円以上を払っている点。

2010年3月期から監査法人は新日本有限責任監査法人に変更されているが、その新日本の監査報酬は2011年3月期分で、提携先のErnst & Young の海外での連結子会社関連の監査を含めて、合計で7億円程度。この額も、同規模の企業に比すると多目だが、それ以前の監査法人への支払額の多さに驚く企業が少なくない。

(補足)その後、別記事(http://financegreenwatch.org/jp/?p=6069)で指摘したように、2009年3月期の決算処理をめぐり、会社側と監査法人との間で攻防が起きたとみられている。その結果、監査法人交代という事態になった。この際の「高額報酬」は、一種の“手切れ金”の要素がある可能性もある。

関連記事:http://financegreenwatch.org/jp/?p=6069

http://financegreenwatch.org/jp/?p=6027

2009年3月期の有価証券報告書:

http://www.olympus.co.jp/jp/corc/ir/data/annual/pdf/annual141PB6.pdf

Edinet: https://info.edinet-fsa.go.jp/E01EW/BLMainController.jsp?1320853023318