HOME11.CSR |米アップルの中国委託先、「労働環境は標準以上」=NPO会長(Reuters) |

米アップルの中国委託先、「労働環境は標準以上」=NPO会長(Reuters)

2012-02-16 14:09:10

2月15日、米NPO「公正労働協会」のファン・ヒールデン会長は、米アップルの中国委託先工場の労働環境について、他の生産施設との比較では優れていると述べた(2012年 ロイター/David Gray)
[北京 15日 ロイター] 米国の非営利団体(NPO)「公正労働協会(FLA)」は、同団体の加盟企業である米アップル(AAPL.O: 株価, 企業情報, レポート)の要請を受け、同社が中国で製造を委託する主要メーカーの工場で労働環境調査を開始した。富士康科技(フォックスコン・テクロノジー)(2354.TW: 株価, 企業情報, レポート)など、アップルの委託先8社で、従業員に聞き取り調査などを行う。

2月15日、米NPO「公正労働協会」のファン・ヒールデン会長は、米アップルの中国委託先工場の労働環境について、他の生産施設との比較では優れていると述べた(2012年 ロイター/David Gray)




FLAのファン・ヒールデン会長はまず、「iPhone(アイフォーン)」や「iPad(アイパッド)」などの製造を手掛けるフォックスコンの工場を訪問。中国にある衣料品工場など他の生産施設との比較では、同工場の労働環境ははるかに優れていると評価。「非常に高度な設備が整っている」とし、従業員の勤務体制も平均的な基準を大きく上回っていると述べた。

FLAの「事務的な調査」を受けることで、アップルには労働環境に問題はないとする目的があるとの見方も出ているが、同会長はこれを否定。アップルが委託先の労働環境に対する批判を避けたいのであれば、FLAには加盟しなかったはずだと指摘。FLAの基準は非常に厳しく、加盟企業は抜き打ち訪問や情報公開を受け入れることが条件になっていると説明した。

フォックスコンでは、FLAの職員約30人が深センと成都にある2工場を対象に、向こう3週間にわたり労働環境を調べる。約3万5000人の従業員に「雇用手続き」、「従業員寮の設備」、「苦情対応」、「精神的な満足度」などについて聞き取りを行い、3月初めに中間報告書を発表する見通し。

フォックスコンの中国工場をめぐっては、従業員の投身自殺が相次いだほか工場で爆発が発生しており、労働環境が劣悪であると報じられていた。

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE81K3VU20120216