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産業用フィルターメーカーのヤマシンフィルタ、ナノファイバー製シートを新型コロナウイルス用マスク素材に転用へ。製造業者への外販募集。高度なウイルス捕集性が可能に(RIEF)

2020-04-03 18:11:17

やましん2キャプチャ

 

 新型コロナウイルス感染拡大で市場から姿を消したマスクの供給に向け、産業用フィルター等の専業メーカーのヤマシンフィルタ(横浜)が、建設機械部品用のナノファイバー製シートをマスク素材に転用するため、提携先の募集を始めた。すでに複数の業者と交渉中という。ナノファイバー製シートは一般化学繊維の10分の1以下の細い繊維で製造され、超高捕集性能が特徴。政府が同社と契約し、マスク製造業者との間をつなぐべきだ。

 

 同社では現在、同ナノファイバー製シートを、既存マスクと組み合わせて使う「インナーシート」として社内向けに提供している。これまでも自治体から要請を受けて、神奈川県横須賀市、横浜市にマスクとして無償提供してきた。

 

 今回、事業として外販するに際して、マスク形状ではなく、素材をシート状で、マスク専業メーカー等に販売することを検討している。ヤマシンフィルタは主に、建機用油圧フィルターを製造している。生活用品素材としては服の中綿などで外販実績があるが、マスク素材の外販は初めて。

 

ナノファイバー製のインナーシートのロール
ナノファイバー製のインナーシートのロール

 

 一般的な使い捨てマスク(サージカルマスク)は、静電気の帯電によってゴミやウイルスを捕集する。しかし、使用時の息に含まれる水分の付着や長時間の使用によって捕集性は次第に低下する。新品のマスクの捕集性能を100%とすると、24時間使用後のマスクは35%程度まで低下するとされる。

 

 これに対して、ヤマシンフィルタのナノファイバー製シートでは、細いファイバーを3次元の立体構造で捕集する。帯電によってウイルスを捕捉するのではなく、高密度な素材自身で捕集する構造のため、24時間使用後も捕集性能保持率は91%以上を保てるという。

http://www.yamashin-filter.co.jp/ja/index.html

http://www.yamashin-filter.co.jp/ja/business/apparel.html

http://www.yamashin-filter.co.jp/ja/topics/topics20200323-001/main/0/link/20200324_PR.pdf