HOME11.CSR |サントリー、国内でも高濃度アルコールを消毒用に製造し、医療機関等へ無償で提供へ。今月下旬の出荷目指す。日本酒メーカー等の動きに追随(RIEF) |

サントリー、国内でも高濃度アルコールを消毒用に製造し、医療機関等へ無償で提供へ。今月下旬の出荷目指す。日本酒メーカー等の動きに追随(RIEF)

2020-04-16 16:22:46

Suntory33キャプチャ

 

 サントリーグループは15日、新型コロナウイルスの感染予防で需給がひっ迫している消毒液対策として、厚生労働省がこのほど高濃度アルコールの消毒用への転用を認めたことを受けて、グループのサントリースピリッツ大阪工場で製造した蒸溜アルコールの一部を、医療機関等向けに供給すると発表した。

 

 同社では、すでに3月後半から、ウイスキーの主力商品「ジムビーム」の米国の生産拠点であるケンタッキー州で、原料のアルコールを転用した消毒液を大学病院等に供給している。しかし、日本では厚労省がアルコールの転用を認めていなかったことから、対応できていなかった。http://rief-jp.org/ct12/100733

 

 しかし、日本では各地の中小日本酒メーカーが知恵を発揮した。保有するアルコール製造ラインを活用して、高濃度アルコールのウォッカを製造。あくまでも「飲用」だが、実際は消毒用アルコールの代用品に活用できるとして、販売に乗り出した。実際のニーズに対応した酒蔵の知恵だが、こうした動きに、厚労省もようやく弾力的な法解釈に変更して高濃度アルコールの転用を認めることとした。http://rief-jp.org/ct12/101307

 

 サントリーは厚労省の姿勢の変更を受けて、国内工場でも消毒用アルコールの製造を始めることとしたわけだ。大企業だけに、中小酒造メーカーのように「小回り」が効かないようだが、今回は明らかに各地の老舗「日本酒メーカー」の『勝ち』だろう。

 

 「やってみなはれ」の精神では、後手に回った形のサントリーだが、そこは大企業。販売するのではなく、医療機関等に対して供給し、「製品製造にかかる費用はすべて当社で負担する」としている。一般向けにも寄付してもらいたい――。

 

https://www.suntory.co.jp/news/article/13704.html?fromid=top