一般社団法人環境金融研究機構 | Research Institute for Environmental Finance: RIEF

【ウラジオストク丸山進】ロシア極東のウラジオストクで開かれていたアジア太平洋経済協力会議（ＡＰＥＣ）の閣僚会議は６日、関税の相互引き下げなど自由貿易圏の構築に向けた交渉継続を盛り込んだ閣僚共同声明を採択し、閉幕した。焦点となっていた環境に配慮した物品（環境物品）の貿易自由化では、１５年末までに関税率を５％以下に削減する品目リストに、太陽光パネルや風力発電機など５４品目を盛り込むことで決着した。

　声明には、農産品の価格高騰を避けるため、有事の際にも輸出制限しないことを明記。農業投資を促進して農業生産の増大や農業技術の向上に努め、食料安全保障を強化することを盛り込んだ。

　また、昨年のタイの洪水被害を教訓に、効率的で災害に強い国際的なサプライチェーンの構築を進めることも明記。原子力の安全で確実な利用は、エネルギー問題に寄与すると指摘した。さらに、経済成長を持続させるための技術革新を支援する狙いから、加盟２１カ国・地域間で起業家や研究機関が交流する産官学による新しい組織を設立することとした。

 

http://mainichi.jp/select/news/20120907k0000m020070000c.html