一般社団法人環境金融研究機構 | Research Institute for Environmental Finance: RIEF

地域政党「大阪維新の会」は8日、大阪市内で所属議員らの全体会合を開き、新党「日本維新の会」を発足し、国政進出を正式に決めた。代表に就任した橋下徹大阪市長は会合で「国の根っこを変えていく。それが地方の自立につながる。国政政党に一歩踏み出したい」と述べた。

9日に開かれた政策に関する討論会には民主党の松野頼久元官房副長官など国会議員7人のほか、河村たかし名古屋市長ら地方の首長らが出席。維新の主要政策「維新八策」のうち教育改革、経済問題、エネルギー政策などをテーマに話し合った。橋下氏は出席者とは「価値観が一致している」と強調していた。

討論会後に記者会見した橋下氏は、原発問題に関して「2030年までの原発ゼロ方針」への支持を表明し、今後「八策」に盛り込む考えを示しながらも、まだ検証中とも述べており、この点についてはなお流動的だ。一方、環太平洋経済連携協定（TPP）参加に関し前向きな姿勢を改めて示した。

日本維新の会は「第3極」として期待が大きく、次期総選挙では躍進が予想されている。ただ、政策の内容については原発問題をはじめ不明確な部分が残るほか、今後の他党との連携についても橋下氏を軸とする見通しで、「代表頼み」の感が否めず、組織としての不安も指摘される。