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"楽天退会"に込められたメッセージ 「経団連の言うことが、日本産業界の総意ではない」(ニコニコニュース)

2011-07-01 14:39:48

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楽天の三木谷浩史会長兼社長は2011年6月30日、ニコニコ生放送の『田原総一朗 談論爆発!』に出演。経団連を退会した理由について「経団連が言うことが日本の産業界のコンセンサス(総意)であると皆思っている。でも、実は違うんだと、メッセージとして出したほうがいいと思った」と明かした。 

 三木谷氏は5月27日、自身のツイッターで「そろそろ経団連を脱退しようかと思う」と発言。「電力業界を保護しようとする態度がゆるせない」と不満を表明していた。そして楽天は6月23日、経団連に退会届を送付。三木谷氏も翌24日に「念の為、昨日経団連に脱退届を提出しましたので、ご報告申し上げます」とツイッターで報告し、27日に受理された。

三木谷氏は、退会した経団連について 「すごく保守的。電力業界の問題だけじゃなくて、例えばコーポレートガバナンスとか買収の話とか会計の話とかすべてにおいて、ガラパコス的なものを守ろうとする。破壊する勇気がないというか」と「ガラパコス日本」というキーワードを出し、その保守的な体制を批判。

さらに「なぜ経団連に失望したかと言うと、経団連は本来であれば日本の競争力を上げるためにどういうふうにすべきかということを、少なくとも私が加盟したときは奥田(碩トヨタ自動車前会長)会長を筆頭にやっていた。ところが、いつの間にか元の形に戻って、非常に保守的・保護主義になっちゃった」と振り返った。

そしてもうひとつの大きな退会理由として、「うちの株主の方が、経団連に『日本のコーポレートガバナンスは株主を軽視しすぎているんじゃないか、軽く見すぎじゃないか』と言ったら、ある幹部の方が『そんなこと言うなら日本の株なんか持たなきゃいいんだ。日本において一番重要なのは株主じゃないんだ』と。経営者であり社員でありそういうことだと思うが、少なくとも株式価値を上げるのはナンバーワンのミッションであることに間違いないわけだが、それを堂々と日本を代表する経済団体が言っちゃうのはどうなんだろう」と説明。これを聞いた田原氏も「資本主義の否定じゃないですか」と唖然としていた。

 さらに三木谷氏は、「なんでやめたかというと、一般的に言うとなんとなく、経団連が言うことが日本の産業界のコンセンサスであるというふうに皆思っている。でも、実は違うんだということは、クリアにメッセージとして出したほうがいいと思った」と語り、明確な強い意志を持って経団連を退会したことを視聴者に伝えていた。

(岩本義和)

http://news.nicovideo.jp/watch/nw81322