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中国 レアアース最大手が生産停止、今年初 供給過剰で価格下落、調整へ (新華経済)

2013-07-02 22:15:49

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Chinarareearth90-1-280x188中国レアアース最大手の内蒙古包鋼稀土高科技(以下は包鋼稀土)は1日夜、「レアアース選鉱工場の操業中断に関する公告」を発表した。証券日報が伝えた。

同公告によると、包鋼グループは中国のレアアース供給過剰の状況を改善するため、生産停止による調整策を実施。需給バランスを保つと同時に、酸化鉱工場の移設を進めるため、7月1日からの半年間、選鉱工場の操業を中断することを決めた。

鋼グループの張忠総経理は先ごろ、一部工場の生産停止や稼働率について、「包鋼稀土は傘下企業29社から成る。原材料からハイエンド製品までのさまざまな製品を生産しており、一部の工場が生産を停止しても、戦略的計画に基づく操業中断がグループ全体の経営に影響を与えることはない。操業中断は需給のアンバランスを改善させ、資金投入を調整する効果もある。一部工場の生産停止は悪いことではない」と述べた。

また公告によると、選鉱工場は生産停止後、精錬・分離及び機能性材料生産などの川下産業でこれまで備蓄されたレアアース精鉱を使うことができるため、今年通年の業績に悪い影響を与えることはない。

昨年、レアアース産業全体が低迷したため、包鋼稀土は3回にわたって「生産停止による価格維持公告」を発表した。その他の業界大手である五鉱集団や中国ロ業公司(ロは金へんに呂)、廈門ウ業集団(ウは金へんに烏)も生産を停止した。その後の1カ月間、レアアースの価格は上昇し、特にネオジムとプラセオジムの酸化物の価格が20%上がり、1トン当たり45万元(約730万円)となったが、価格はすぐに下落した。2012年通年の平均価格は約40%下落している。

このところ軽希土類酸化物の価格は3.01%上がり、重希土類酸化物も5.44%上昇。ジスプロシウム、テルビウム、ユウロピウムの上昇幅が大きい。あるアナリストは、レアアースはすでに最低価格になっており、景気刺激政策があれば反発するだろうと予測している。

レアアース価格がやや上向いたが、昨年に比べればまだ、低迷した状態だ。生産業者はネオジムとプラセオジムの酸化物の価格を引き上げているが、取引が少なかったため、レアアース市場が安定に向かうかどうか、業界関係者も判断が難しいという。

包鋼稀土はまだ上半期の決算を公表していないが、第1四半期の業績は前年同期比で79.67%下がった。

(翻訳 鄭来/編集翻訳 恩田有紀)

http://www.xinhua.jp/industry/metal/352194/2/