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BP原油流出事故の調査報告にまた遅れ=米政府(Reuters)

2011-07-26 15:33:37

流出原油で油まみれになったペリカン(2010年6月7日、米ルイジアナ州フォートジャクソン)
【ワシントン22日ロイター時事】米沿岸警備隊と内務省海洋エネルギー管理規制・執行局(BOEMRE)は22日、昨年4月にメキシコ湾で発生した英石油大手BPによる大規模原油流出事故に関する、両組織合同の調査チームの最終報告書の公表を延期すると発表した。証拠について十分に考察する時間が必要になったためだという。当初は27日に発表する予定だった。

 

投資家は、BPやその提携企業が直面する恐れのある法律上の悪影響を判断するため、事故に関する政府の調査結果を待っている。事故では作業員11人が死亡し、流出した大量の原油によってメキシコ湾岸が大きな被害を受けた。

 沿岸警備隊とBOEMREは「全ての証拠に対する適切な考察を確実にするために」もっと時間が必要だと述べるとともに、「チームは報告作成の最終段階にあり、近く公表できる」としている。

 米司法省は、油井の権益を持つBP、アナダルコ・ペトロリアム、三井物産子会社、それに爆発炎上した掘削リグ、ディープウォーター・ホライズンを運営していたトランスオーシャンなどを相手取って損害賠償請求訴訟を起こした。報告が発表されれば、その内容次第で、BPとその契約会社の間の訴訟合戦にも影響を与える可能性がある。

 昨年4月20日の事故発生直後に設けられた調査チームはもともと、今年に入ってもっと早い時期に報告を発表する予定だった。下院天然資源委員会のドック・ヘイスティングズ委員(共和党)は声明を出して報告の遅れを批判、「明確な回答が必要なときに大幅な遅れが出ている」と強調した。また、「沿岸警備隊とBOEMREは、何が起きたのかについて完全な説明を米議会と米国民に示す報告を迅速に出さなければならない」と述べた。

流出原油で油まみれになったペリカン(2010年6月7日、米ルイジアナ州フォートジャクソン)


http://jp.reuters.com/article/jpnewEnv/idJPjiji2011072500192